【黒子のバスケ】空と虹とそれからキセキ３【虹村修造】

118Q　息抜きと全員分とそれから分からなくなる ページ23

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　十月下旬、赤司家ではささやかなハロウィンパーティーが行なわれていた。

　本来なら三十一日にするのだが、その日は赤司自身の都合と平日だったので、土曜の今日となったのだ。

　因みに参加者はいつものメンバーに田中と西野、それから藤村だ。

「赤司君、今日は招待してくれてありがとう」

「いえ、こちらこそ無理を言ってすみません。ささやかなパーティーですが受験生の皆さんにはいい息抜きにはなるかと」

「うん、とっても嬉しいよ」

「そう言ってもらえるとありがたいです。ああ、そうだ。せっかくなのでハロウィンの衣装を着てみませんか？」

「衣装って、赤司君、全員分用意したんですか？」

「はい。お好きなものを選んでくれてかまいません」

「へぇ、A、せっかくだから着てみない？ 桃井も」

「私着てみたいです！ Aさん、せっかくだから着ましょうよ！」

「んー、そうだね。ちょっと着てみたいかな」

「おし、んじゃ桃井、Aに似合う衣装選ぶぞ」

「はい！ 腕が鳴りますね西野先輩！」

「女性陣が燃えている……」

「女の子は可愛く着飾りたくなるものなんですよ」

「そうですよ田中先輩。それに皆さん可愛いじゃないですか」

「そうっスよ！ 女の子は可愛いが一番っス！」

　きゃっきゃっとはしゃぐ女子三人に、藤村、黒子、黄瀬はあたたかい目で見つめた。

「なあなあセージューロー、衣装ってどんなの？」

「ん？ いろいろあるよ。普通のドレスからアニメのキャラの衣装や本格的なコスプレ衣装とか」

「マジで〜？ 悪魔とか死神とか魔女とかも？」

「もちろん、この日の為に取り寄せたからね」

「赤司ェ……」

「だってその方が楽しいだろ？」

　にっこりと微笑みながら告げる赤司に、緑間は眼鏡のフレームを上げた。

「時々、お前が何をしたいのか分からなくなるのだよ……」

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