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桃色の夢_ ページ9

すると、今度は桃色の空間に。



世渡り上手で女子力高めな、
ドライモンスターだけど兄弟大好きな六男。


桃色のパーカーに、ジーンズの裾を折って履くオシャレな弟。


今もあざとく、手をメガホン替わりにして叫んでらっしゃる。


しかし、言っている事は凄く可愛くない。

死ぬ程可愛いくない。


「クソ長男兄さぁん!早く来てっ!!」

「お前まで言うのかトッティーっっっ!」


「マジで呼ばないで、クソ松兄さん。」

「えっ、クソ松ってカラ松じゃなかったの。」


「この際言うけど、兄さん達皆クソ松だわ。」


そんな事を真顔で言うトド松。


「お兄ちゃん、この末弟怖い。」


「もー、相変わらず過ぎてさぁ。調子狂うなぁ。
ま、兄さん達に元気貰ったんだろうけどさ。


じゃ、僕から言いたい事。


僕さ、末弟って立場で責任とか殆ど全てって言っていい程、負ったことないんだよね。


だから、兄さんの辛さとかプレッシャーとか全く分からなかった。

分かろうともしなかったしね。


だから、これからは1人じゃないと出来ない事をトコトンやってよ!

それが僕の願い。」



凄く意外だった。


ドライモンスターな末弟だから、もっと違うこと言うと……


「それ言ったら他の兄さん達だって同じでしょ!?」


「えっ……トッティ。

お前が思ってる以上に、トド松の事ドライモンスターだと思ってるからな。」


えぇー、マジ無いわー。
と、言われているが事実だからねぇ。

弟に嘘つきたくねーもん。


「そこは嘘ついてもいいから!

僕が傷つくだけだからああああ!」


と、縋るトッティ。


「デレ期ですか、トッティ。

三男四男がツンツンだったから、トッティのデレがきても可笑しくないよな。」


「ちげーよバぁカ!」

口が悪くなったねぇ。


「おそ松兄さんなんて滅びてしまえ……」

「お兄ちゃん元々1人なんだけど何か勘違いしてない?」


「…おそ松兄さんは変わらなくていいよ。」



目から涙が零れているのもお構い無しに微笑んでいる。

まるで、自分が泣いているなんて気付いてないみたいに。


「もう、僕行かなくちゃ。

またね。また今度、笑い合おうね。」


そんな事を言った。


「待てよトド松!あと少し、少しだけでいいから!!」


「無理なの!!僕等だって……


約束なんだからしょうがないんだよ。」



俺に背を向けて淡々と告げる言葉。



その言葉を聞きながら、俺は意識が現実世界に引き戻されたような気がした。

現実を_→←黄色の夢_



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設定タグ:六つ子 , シリアス , おそ松さん   
作品ジャンル:アニメ
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加賀鬼 - マジ泣いた (2021年7月17日 0時) (レス) id: 259a94aa46 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:イチゴミルクティ。 | 作成日時:2021年1月10日 23時

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