_責任_明るさ ページ15
_紫色はたった一人の兄に責任を感じて欲しくなかった。
だからこそ、罪悪感に呑まれたりしそうで
不安だった。
実を言うと
弟二人のお兄ちゃんとしていられるように
密かに努力してきたつもりである。
そこで目指していたのは、赤色の兄だった。
五人の弟をまとめあげる結構……すごい人。
「目指してた……何て言える訳ないけど。」
パステル紫の空間。
兄は下の弟の所へ行ってしまった。
直接など、照れ臭くて言えないことを
口に出すのは自分でも珍しいと思いながらも
この物静かな空間で、言わずにはいられなかった。
兄が自分の名前を呼んだ気がしたが
気の所為だろうか。
_黄色はたった一人の兄に、元気でいて欲しかった。
自分と兄の似ている所は、元気さだと思ったから。
いつの日か、自分は兄の言葉に救われていた気がする。
その言葉は前向きで。明るくて。
自分の語彙力では、
元気さって表現するしか無かったけど
伝わったか気になってしょうがなかった。
「おそ松兄さんの言葉、大好きだよっ。」
誰も居なくなった、ホッとできる黄色の空間で
自分の言葉を噛み締めるように言う。
僕らしくないな、なんて思って
ふふっと微笑んだ。
11人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
加賀鬼 - マジ泣いた (2021年7月17日 0時) (レス) id: 259a94aa46 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:イチゴミルクティ。 | 作成日時:2021年1月10日 23時