１００ 世界を変える ページ9
野坂side
″じゃあさ、悠馬が世界を変えてよ″
頭の中で、彼女の声が響く。
一度たりとも忘れたことは無かった。
あの別れの日、黒い車の中で、僕はアレスに入ってからはじめて涙を流したのだから。
・
・
「野坂、試合再開だぞ！」
「ああ、今行くよ」
稲森君に続いて元の位置へ戻る。
そして、フィールドの端でウズベキスタン選手の三人と話をしている一星君の様子を伺った。
話は勿論聞こえ無いが、内容は大体予想出来る。
次のターゲット、すなわち排除の対象は僕だろう。
「……思い通りにはさせないよ」
「野坂？何か言ったか？」
「いや？なんでもないさ」
Aside
「Aちゃん、何ぼーっとしてるの！試合再開してるよ！」
『…あ、はい！ちょっと考え事してました』
昔の記憶に浸っていた私は、つくしさんの声に我に返った。
試合は既に失点をしたウズベキスタンのボールで再開していたらしい。
…自分の未来が楽しみと思えるか。
この悠馬の質問に、昔は当たり前の様に頷いたけれど、今はどうだろう。
…いや、もう考えるのはよそう。今は今、過去は過去。
私は試合観戦へと戻った。
背番号８番、７番、そして11番のエース三人組が日本側へとボールを運んでいく。
稲森君のスライディングを飛び越え、更に前へ。
次に三人を迎えたのは、一星君だ。
三人のうちの一人、ボールを持った７番の選手にディフェンスを仕掛ける。
７番の選手は先程稲森君を避けた時よりも緩い動きを見せ、すぐに一星君がボールを手にした。
手にした、というか渡されたが正しいだろう。
何を考えているのか、一星君はそのまま悠馬にボールを回す。
「野坂さん！」
悠馬はボールを受け取ると、ウズベキスタン側へと走り出した。
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通りすがりのジンギスカン(プロフ) - ありがとうございます!更新楽しみにしています! (2023年1月3日 0時) (
レス) id: 8ec3ac3ee0 (このIDを非表示/違反報告)
花鈴萌(プロフ) - 通りすがりのジンギスカンさん» はじめまして！コメントありがとうございます。楽しく読んで下さっていると聞き、とても嬉しいです。パスワード送らせていただきますね！これからもよろしくお願い致します。 (2023年1月2日 22時) (レス) id: 40828a89fc (このIDを非表示/違反報告)
通りすがりのジンギスカン(プロフ) - はじめまして!いつも楽しく読んでます!続きが気になるので、良ければパスワードを教えて頂けませんか? (2023年1月2日 0時) (レス) id: 8ec3ac3ee0 (このIDを非表示/違反報告)
加茂&夏油の嫁(プロフ) - 花鈴萌さん» こちらこそです！更新楽しみにしています！ (2022年12月31日 5時) (レス) id: ef07d69be6 (このIDを非表示/違反報告)
花鈴萌(プロフ) - 加茂&夏油の嫁さん» はじめまして、ご指摘ありがとうございます。すみません単なるミスです。なぜ今まで気づかなかったのか……！ただ今修正しました。面白いと言って頂けて本当に嬉しいです。これからもよろしくお願い致します！ (2022年12月31日 5時) (レス) @page20 id: 40828a89fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花鈴萌 | 作成日時：2020年9月19日 10時
