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「____絶対、なんてものは存在しないし そもそも僕がAに嫌われるようなことをしていたら振り向いてもらえるはずもありませんよね」



私の視線を掴んで離さないまま、彼は続ける。


「……さとみくんにね、お説教されちゃったの」



「えへへ」なんて苦笑しながら目を逸らす彼。


さとみ様は私を運んでくれたあとに王子様に話をしてくれたのだろうか。


「ううん、さとみくんだけじゃない。ジェルくんにも散々言われたし、……ころちゃんに言われた。それを聞いたなーくんにもこっぴどく怒られたし、莉犬も一緒になって怒ってきた」


その様子を思い出したのか、時折「ふふ」と笑っていた。


王子様が笑いをこらえられないのも無理はない。

その光景を見ていない私ですら鮮明に思い浮かぶから。


「……でもね、みんな同じことを言ってたんだ」



途端に彼の顔つきが変わった。


「____『Aを泣かせるな』って」



その言葉を聞いた瞬間、溜めていたものが溢れ出すように涙がこぼれた。



「え、な、泣かないで……?」



「よしよし」と戸惑いながらも王子様は優しく撫でてくれる。



これはいつもの彼の意地悪の延長線なのか。


「____そんな、優しくしないでください、さっきとの差でおかしくなっちゃいます」


「んん、さっきはほんとごめんね。……一応確認だけど、ころちゃんとはしてないよね?」



「するわけないじゃないですか。ころん様もそれは弁えて……ますよね?」


自分で言っていて不安になってきた。


さすがに婚前交渉ならぬ付き合う前交渉はしない……と思っていたが彼ならありうるかもしれない。以後 よりいっそう警戒することにした。



「もうさ、ころちゃんなんか猿みたいに怒ってきて____違う、僕が言いたいのはそれじゃない」


緩んだ口元を結びなおし、王子様は本題に入ろうとする。


先程以上に真剣な面持ちだから、きっととても重要なことなんだろう と脳は冷静に思考を続けていた。



「____A」

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虹の根本付近に生息しているアイ(プロフ) - 泡糖さん» こちらのほうでもコメントありがとうございます(T T)  以前もらった泡糖さんのコメントが本当に嬉しく、今でも活力になっているので またコメントくださって嬉しいです💕 これからも更新頑張ります! (2022年3月4日 21時) (レス) id: c4be3cb89b (このIDを非表示/違反報告)
泡糖(プロフ) - 更新ありがとうございます!今回も読んでいて楽しかったです! (2022年3月4日 21時) (レス) id: eaad00c70c (このIDを非表示/違反報告)
虹の根本付近に生息しているアイ(プロフ) - 泡沫さん» 泡沫さん 本当にいつもコメントありがとうございます✨ 大丈夫ですよ!笑 あれは完全にゴキブリを意識してます、気づいていただけて嬉しいです……笑 (2022年2月10日 8時) (レス) id: c4be3cb89b (このIDを非表示/違反報告)
泡沫(プロフ) - カサカサ…でゴキブリだと思ってしまった私は末期ですね(遠い目) (2022年2月10日 0時) (レス) @page25 id: 7687e77697 (このIDを非表示/違反報告)
虹の根本付近に生息しているアイ(プロフ) - 泡沫さん» 泡沫さん いつもありがとうございます!! 切り方もお誉めもいただき光栄です……ありがとうございます(T T) 今後の展開に乞うご期待です!笑 (2022年1月30日 8時) (レス) id: c4be3cb89b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:虹の根元付近に生息しているアイ | 作成日時:2022年1月13日 18時

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