月夜見 ページ19
日が完全に昇りきったのを確認し、拘束を解いた
力なく倒れそうになる彼女を
ネジが支え、座らせる
『ありがと』
ネジ
「ああ。それより、昨日の事についてだ。
お前は、一体何を隠している?」
一瞬の躊躇いの後、目隠しをほどいた
再び彼女の顔が顕になる
テン
「きれい…」
誰が見てもそういう感想を抱くだろう
昨日はそれどころではなく、
気にしていられなかったが。
彼女はとても端正な顔立ちをしており、
涼やかな目元がとても印象的だった
その目には、
昨日の禍々しい赤色は残っておらず、
代わりに金を溶かしたような
透き通った黄金色をしていた
ガイ
「その目は…」
ガイが、何かに気づいたように呟く
彼女は、そんなガイを一瞥し、
一瞬だけ哀しそうな表情をみせた
『…私の姓は、月夜見だ』
ネジ
「月夜見…!」
テン
「ネジ、知ってるの?」
ネジ
「ああ。と言っても、
古い文献で一度目にしたことがある程度だが。
まさか、現代に存在するとは…」
『知ってるんだね。ガイ先生も。
…この目、珍しいでしょ?』
と、自分の瞳を指す
『この目の色は、月夜見の一族特有のもので、
普通なら目にすることはない。
小さいときから、己の目を隠して生きるから。
…これみたいに』
そう言い、今は首にくくりつけられた黒い布を軽く引っ張る
リー
「何故そんなことを?」
『それが、昨日のことに関係する話だ』
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(作者)
みんなと主人公の距離感がいまいち掴めていない…
ついに主人公ちゃんの名字が明らかに…!
次回もみてね!
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作者名:じょうろ | 作成日時:2020年1月23日 21時