39話 ページ43
「ずっ…ごめんっす…洗って返すっすね」
『大丈夫ですよ。では、お願いします』
黄瀬君は私が貸したハンカチをきれいにたたみポケットにしまった。
「ほんとにごめんっす…二時間も…」
そう、もうチャイムはなっていた。
けど、今も屋上。
黄瀬君が落ち着くまで待っていたら二時間も授業をサボることになってしまった。
五時間目は理科で六時間目は国語なので多分大丈夫でしょう。
黄瀬君は大丈夫でしょうか。(理科と国語の学力)
…テストの結果の100位以内は張り出されますが、黄瀬涼太の文字は見たことないです。
てことは…
チラッと黄瀬君の方を見る。
その視線に気づいたのか黄瀬君はわたしのほうを見た。
長いまつ毛にきらきらと滴がついている。
それを見ていると黄瀬君は不思議そうに聞いてきた。
「どうしたんすか？」
『あ、いえ。ただ黄瀬君の学力について知りたくて』
そういうとブーとすねた顔をした。
「それって俺を馬鹿にしたいんすか…？」
『馬鹿に？するつもりはありませんが』
というと黄瀬君はニッと笑った。
「知ってるっすよー！そんな意地悪じゃないっすもんね？Aっちは！」
『意地悪かどうかは否定も肯定も出来ません。
…Aっちですか？』
「はいっす！」
本当に黄瀬君は犬のようだ。
今もフリフリしている犬のしっぽが見えます。
『やめてください』
「いいじゃないっすか〜！」
『やめてください』
黄瀬君ニコニコしたまま私に抱きついてきて私は支えきれずそのまま頭を打つような感じに倒れた。
これからめんどくさくなりそうです。
そう思いながらも少し楽しみと思っていたことは誰も知らない。
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Ai - 床林檎@超高校級の???さん» 感想ありがとうございます！！本当に嬉しいです！注意まで…！本当に本当にありがとうございます！初めてお話しを作って、初めてのコメントなので嬉しいです！長文ごめんなさい！ (2016年8月21日 22時) (
レス) id: f7794d9ad5 (このIDを非表示/違反報告)
床林檎@超高校級の???(プロフ) - とても素敵な作品ですね！ただ8話に誤字がありましたよ！『紙』が『髪』になってました！ (2016年8月21日 22時) (レス) id: 3b367a7438 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Ai | 作成日時：2016年5月11日 23時
