24話 ページ28
『ここは…？』
目が覚めて気づいたら私は真っ白の空間に一人立っていた。
私はただ歩く。
ここはどこでしょう。
そう思うけどなんだか不安はなくて。
逆に、心地よく感じた。
すると、どこからか泣き声が聞こえた。
「うっうっ…」
小さな女の子のようだ。
泣くのをこらえようとしているのか。
時々、嗚咽を漏らすように泣いている。
どこかで聞いたことあるような感じがした。
どんどん歩くと体育座りをして小さくうずくなっている小さな子供を見つけた。
私は駆け寄り、声をかけ、その子の肩に手を伸ばす。
『…大丈、』
そういいかけた時、私は気づいた。
その泣いていた子は昔の自分だったのだ。
季節問わず、ノースリーブのワンピースを着せられ、体には生傷やあざがたくさん残っている。
新しくできた傷は赤々しく腫れている。
私の声は昔の自分には届かないようでずっと泣き続けている。
あのときは暴力を受け続けて、幼いながらも死にたい、と思っていた。
こんなに辛い思いなんかしたくない。
私はただ昔の自分を後ろから見ることしかできなかった。
もし、声が届くとしてもなんて言う？
__『秋さんって優しい人が引き取ってくれますよ』
__『今は辛いかもしれませんが大丈夫ですよ』
そんな事言ってどうにかなるのだろうか。
結局、私はあれから何も成長していないのだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 112人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「黒子のバスケ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Ai - 床林檎@超高校級の???さん» 感想ありがとうございます！！本当に嬉しいです！注意まで…！本当に本当にありがとうございます！初めてお話しを作って、初めてのコメントなので嬉しいです！長文ごめんなさい！ (2016年8月21日 22時) (
レス) id: f7794d9ad5 (このIDを非表示/違反報告)
床林檎@超高校級の???(プロフ) - とても素敵な作品ですね！ただ8話に誤字がありましたよ！『紙』が『髪』になってました！ (2016年8月21日 22時) (レス) id: 3b367a7438 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Ai | 作成日時：2016年5月11日 23時
