【テニプリ】跡部景吾の護衛人Ⅱ【刀剣乱舞】 (ページ12)

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Act.7 ページ12

「フン、なかなかに美味いじゃねーの」

「…あの、」

ソワソワとしているAが周りを見渡しながら聞く

「どうした、ここはうちの部員が絶賛していたタピオカ屋なんだが」

「ええ確かに飲み物の中に不思議な食感があり、黒糖が効いていて…って違いますよ」

「お前ノリツッコミなんてできるのか」

成長したな、と言うと不機嫌そうに目を細めた

「買い物はしなくていいんですか、
必要なものを買ってくるように言われて出てきたじゃないですか」

「あれは父さんなりの配慮だ」

スーッとストローを吸いながら言うと、Aはキョトンとしていた

「配慮？」

「ああ。制服や体育着は特注したものが学校に届くし、要るモノと言ったら文房具くらいだろ」

空になったカップを振ると、必要以上に入れられた氷が、ガラガラと鳴る

じゃあ何でわざわざショッピングモールに行くように言ったのか＿＿と言いたげな視線を送ってくる

「お前最近忙しそうにしてただろ、だから数少ない休暇でお前が羽を伸ばせる場を設けたんだろう。
有り難く受け取っておけ」

「…ありがとう、ございます」

甘いものを食べているからか、いつもよりやや素直である

「いつもそのくらい素直でいろよ。もう一杯飲むか？」

「余計なお世話です。」

Aは太いストローに口を付け、残ったタピオカをズズっと吸った。
勢いよく吸ってしまったせいか、タピオカが喉にきて噎せた。