【テニプリ】跡部景吾の護衛人Ⅱ【刀剣乱舞】 (ページ11)

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Act.6 ページ11

「やっと来たk ...どうした」

約束通りロータリーで待っていると、しばらくしてAがげっそりとした表情で降りてきた

「...酷い目に遭った」

落ち着かない様子のAは、フワリと広がったスカートの裾をできるだけ伸ばしている。
見ると、髪は綺麗に整えられて、唇の色が明るく、目元や頬が赤らんでいて、メイクが施されているのが分かる。
おかげで氷を削ったような顔から暖かみを感じる
不機嫌そうな顔をしているが、どんな表情をしても照れているようにしか見えないから、こちらを睨みつけていても全く怖くない。アイデンティティがいとも容易く崩されてしまった。

「そう言ってやるな
アイツらも女性のコーディネートもしたかったんだろ」

家には普段男しかいないからな、と思うと、分かってますよ、と言いながらレースのついた真っ白なシャツを整えるA。

「なら行くぞ、諦めて車に乗るんだな」

「はぁ」

返事ともため息ともとれる声を出して、車のドアを開けて待っているミカエルの元に向かった

＿＿＿＿

「どうぞ、こちらからお入りくださいお坊ちゃま」

案内されて長い廊下を歩き、突き当たりの扉を開かれると、お店とお店の間にあるような 'STAFF ONLY' と書かれた扉から出た。
見渡せば、そこはショッピングモールの中だった。

「お帰りの際はいつでもお声掛けください。」

「ご苦労だった」

そう言われた使用人は一礼して下がった