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「パンツ見えてるで」
「えっ⁉︎ やだ!」
「嘘や」
「もー! 最っ低!」
 それでも沙夜はスカートをきっちり直した。
 緊張がほぐれたところで本題に入る。
「随分と一護に入れ込むなァ。そんなに奴が大事か?」
「それはまぁ……大事よ。友達だし、お互い変な力で苦労してるもの同士だから」
「……ほんま妬けるわ」
 ゆっくり近づいてくる平子に、沙夜は反射的に後退る。
 しかし、すぐに背中は壁にぶつかってしまう。
 平子の細いが筋張った手が沙夜の顔のすぐ横に当てられ、顔は吐息がかかりそうなほど近付く。
 いわゆる”壁ドン”の体勢だ。
「これ以上深入りしなや。沙夜ちゃんが立ち入って良い領域やないで」
 好きだからこそ、危険な目に遭わせたくなかった。
 悪者になってでも、平子は沙夜を戦いから遠ざけようとしていた。
 沙夜はゴクリと生唾を飲み、おずおずと口を開いた。
「平子くんって誰にでもこんなことするの?」
 突拍子もない発言に、平子は鳩が豆鉄砲を食ったような顔をした。
「井上さんに抱きついてたじゃん。肩も抱いてた」
「何を言うかと思えば……あんなんただのスキンシップやんけ。挨拶や挨拶」
 平子は再度真剣な表情になる。
「俺だって沙夜ちゃんが大事やさかい言うてんねん。 他の子にはこんなんせえへんわ」
 沙夜はそれ以上何も言えなくなった。
 困った、しかし嬉しさも混じったような、コロコロと変わる表情に平子は懐かしさを覚えた。
 それから平子はフッと笑って、沙夜の頭を軽く撫でると、先に教室へ戻っていった。

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設定タグ:BLEACH , 平子真子 , 夢小説   
作品ジャンル:恋愛
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kocha28012(プロフ) - めっちゃ面白かったです!続編待ってます! (12月30日 1時) (レス) @page44 id: a73870853f (このIDを非表示/違反報告)
ねーぶる。(プロフ) - 高評価ありがとうございます! 恐れ入りますが、この小説は名前固定(オリキャラ)とさせていただいてます。それでもよろしければ、引き続きお楽しみください♪ (7月25日 8時) (レス) id: 6d62d65eb7 (このIDを非表示/違反報告)
なでこここ - めっちゃ面白いです!!名前変換だけできてない箇所があるので直してくださると嬉しいです🥺💕 (7月25日 6時) (レス) @page3 id: bdaf2286ee (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ねーぶる。 | 作成日時:2023年7月3日 13時

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