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「おっはよ〜! 黒崎くん!」
翌朝。 昨日の件で考え込む一護に織姫が元気よく挨拶する。
「おっはようさ〜ん! 一護くん!」
さらに、横から平子が出てきて、織姫の真似をした。
「あ、えっと……平子くん! おはよう」
「名前覚えてくれたんやな! おはようさん、織姫ちゃ〜ん!」
平子が思い切り織姫に抱きついた時、ちょうど沙夜が登校してきた。
後ろの扉から入ったので、平子に抱きつかれる織姫を間近で見てしまう。
沙夜の心に言い様の知れない痛みが走った。
「沙夜どうしたの? 顔色悪いよ」
「……大丈夫」
たつきが心配して声をかけてきたが、空元気に振る舞った。
「ていうか手ェ離せよ! 井上さん嫌がってんじゃん!」
「アホか。ほんまに嫌やったら泣き声あげるか殴るかするわ」
だが、平子が織姫の肩を抱くと、いよいよ沙夜は耐えられなくなり、カバンを置いて教室を出ていった。
「あ、沙夜ちゃ……」
「いいから来い」
沙夜に声をかけようとする平子だったが、一護に襟首を掴まれ、連行されてしまった。
その後、平子は渡り廊下で胸ぐらを掴まれながら目的を問い詰められたが、仲間のことを逆手に取って説得した。
一護の性格からして、内なる虚のせいで大切な人の居る世界を失うのは避けたいはずだ。 必ず虚の制御に乗り気になる。
そんな自信があるからこそ、平子は焦っていなかった。
「……盗み聞きとは感心せえへんなぁ。沙夜ちゃん」
一護が去った後、平子は後ろの柱に話しかける。
柱の影では、沙夜が神妙な面持ちで体育座りをしていた。
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kocha28012(プロフ) - めっちゃ面白かったです!続編待ってます! (12月30日 1時) (レス) @page44 id: a73870853f (このIDを非表示/違反報告)
ねーぶる。(プロフ) - 高評価ありがとうございます! 恐れ入りますが、この小説は名前固定(オリキャラ)とさせていただいてます。それでもよろしければ、引き続きお楽しみください♪ (7月25日 8時) (レス) id: 6d62d65eb7 (このIDを非表示/違反報告)
なでこここ - めっちゃ面白いです!!名前変換だけできてない箇所があるので直してくださると嬉しいです🥺💕 (7月25日 6時) (レス) @page3 id: bdaf2286ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ねーぶる。 | 作成日時:2023年7月3日 13時