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ウルキオラは沙夜から離れると、血を流し続ける己の手をぼんやりと見つめていた。
「ウルキオラくん、手見せて。治すから」
「不要だ」
 織姫が駆け寄るがにべもなく断る。
 構わず織姫は双天帰盾を発動するが、傷口は一向に塞がらない。
 織姫の力は単なる治癒ではない。物事の結果を起こる前に引き戻す事象拒絶である。
 それすらも通さないという事は「怪我」に繋がる概念ごと彼岸幽景が斬ったということ。
 つまり、斬られた部分は「初めから」なかったことにされたのだ。
「せめて手当てしましょう。ここ、医務室ありますか?」
 破面は一部を除き、超速再生を持たない者がほとんどである。そうした者たちが負傷した際、戦線復帰できるように最低限の医療体制は整えられている。
「……かすっただけだろう。大袈裟だ」
「だーめーでーす! 出血したままうろつかれる方が不快です」
 甲斐甲斐しくウルキオラの手を消毒したり、ガーゼを貼ったりする沙夜を見て、織姫は微笑んだ。

 沙夜がシャワーを浴びている時、織姫が隣に入ってきて話す機会があった。
「沙夜ちゃん、少しだけ話してもいい?」
「井上さんか……いいよ」
「ありがとう。 私ね……久しぶりに沙夜ちゃんと会った時、驚いたし怖かったの」
「……だろうね」
 破面化した沙夜の霊圧は、平均的な隊長の霊圧をゆうに超える。そのせいか、織姫は沙夜を再び認識できるようになっていた。
「でも今は怖くない。左目の花、すごく綺麗だよ」
「……そっか」
「でも本当に変わったね。今までは大人しい子って雰囲気だったけど、なんだか強くなった。優しいところは変わってないけどね」
 それは破面化によるものなのだろうが、平子や仮面の軍勢、一護たちのおかげだと信じたかった。

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設定タグ:BLEACH , 平子真子 , 夢小説   
作品ジャンル:恋愛
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kocha28012(プロフ) - めっちゃ面白かったです!続編待ってます! (12月30日 1時) (レス) @page44 id: a73870853f (このIDを非表示/違反報告)
ねーぶる。(プロフ) - 高評価ありがとうございます! 恐れ入りますが、この小説は名前固定(オリキャラ)とさせていただいてます。それでもよろしければ、引き続きお楽しみください♪ (7月25日 8時) (レス) id: 6d62d65eb7 (このIDを非表示/違反報告)
なでこここ - めっちゃ面白いです!!名前変換だけできてない箇所があるので直してくださると嬉しいです🥺💕 (7月25日 6時) (レス) @page3 id: bdaf2286ee (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ねーぶる。 | 作成日時:2023年7月3日 13時

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