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懸命に食らいつく一護だが、グリムジョーの方が速さも攻撃密度も数段上回っている。
 あっという間に叩きのめされ、一護は地に伏した。
 ダメ押しで両手に斬魄刀を刺され、身動きが取れなくなる。
「一護っ!」
 半ば衝動的に沙夜は駆け出し、一護に刺さった斬魄刀を抜こうと力を込める。
 斬魄刀はびくともせず、沙夜はグリムジョーを睨みつける。左目周辺には虚の仮面が浮き出ている。
「なんだテメエ……やる気かよ?」
「沙夜……駄目だ、逃げろ……!」
 沙夜は一護に触らせないとばかりに腕を広げると、斬魄刀を引っ張り出した。
「チッ……生かして連れてこいと言われてるが、抵抗するんなら仕方ねえ。覚悟しろ」
 グリムジョーは溜め息を吐き、赤黒い光線・虚閃《セロ》を撃ち出した。
 虚閃は地面を削りながら、弾丸のごとき速度で真っ直ぐ沙夜に襲いかかる。
 間違いなく、食らえば塵一つ残らない。
 しかし、沙夜が刀を振るうと、虚閃は途端に弾けて消えた。
「なんだと⁉︎」
 何かの見間違いかと、グリムジョーはもう一度虚閃を放つが、これも斬り払われて霧散した。
「まさか……虚閃が通じねえのか?」
「面白れェ!」
 虚閃が効かないと見るや、グリムジョーは沙夜に肉迫して回し蹴りを放った。
 超至近距離にもかかわらず、沙夜は伏せて躱す。
 なおも攻撃の手は緩まない。斬魄刀を一護の手から引き抜くと、薙ぎ払うように斬りかかる。
 嵐のごとき剣閃乱舞を躱しきると、沙夜は刀を構え直し、グリムジョーの脇腹を突こうとした。
 刹那。 小石に足をとられ、沙夜はバランスを崩した。
「はっ、間抜けが! 終わりだ!!」
 その時、グリムジョーが立っている場所に何かが飛んできた。
 頭上から呆れ気味の声が降ってくる。
「やれやれ、近くでドンパチやっとる思て見に行ってみたら……誰に手ェ出してんねん」
 見上げる先の屋根には、平子が斬魄刀を片手に立っていた。

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設定タグ:BLEACH , 平子真子 , 夢小説   
作品ジャンル:恋愛
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kocha28012(プロフ) - めっちゃ面白かったです!続編待ってます! (12月30日 1時) (レス) @page44 id: a73870853f (このIDを非表示/違反報告)
ねーぶる。(プロフ) - 高評価ありがとうございます! 恐れ入りますが、この小説は名前固定(オリキャラ)とさせていただいてます。それでもよろしければ、引き続きお楽しみください♪ (7月25日 8時) (レス) id: 6d62d65eb7 (このIDを非表示/違反報告)
なでこここ - めっちゃ面白いです!!名前変換だけできてない箇所があるので直してくださると嬉しいです🥺💕 (7月25日 6時) (レス) @page3 id: bdaf2286ee (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ねーぶる。 | 作成日時:2023年7月3日 13時

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