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鈴花愛side
私と同じく、ぽかん…と口を開けっ放しにしている二郎さん。
二『えっと…よく分かんないけど、アンタ、芸能人なの…?』
ヤ『はぁ!!?お前、甘恋鈴花愛知らないの!?』
信じられない!というようにヤンキーらしき人
が言う。
二『あ、あま…?聞いたことはあるし、何か見たことあるような感じはあるんだけど…。あんま興味なかったし…。』
ヤ2『お、おま…バカ!それを本人が目の前でいるんだぞ…!』
本人…私?
え?私が目の前にいたら話づらいってこと?
私とは違い、二郎さんは何かを察した様子だ。
二『え?あ…。ご、ごめん!』
え?な、何で私、謝られてるの…?
鈴『え、と…。だ、大丈夫…ですか?』
男嫌いな私だけど、この人達は優しそうだから、勇気を振り絞って、震える声で言った。
すると、皆がこっちを向いた。少し俯いていた二郎さんまでもが。
わぁぁぁぁ!!!これ、絶対変なこと言ったパターンだぁぁぁ!!!最悪…。
だけど、二郎さんは意外な言葉を口にした。
二『…アンタ、声綺麗だな…。』
鈴『…え?』
思っていることと違う言葉が出て、思わず声が出た。
二『あ、いや…。ごめん!俺もう行くわ!』
ヤ4『お、おい!』
ヤンキーらしき人が咄嗟に声をかけ、呼び止めようとするものの、二郎さんには届かなかったのか、二郎さんが止まることはなかった。
…でも、しっかりごみは捨ててある…。
キュン
…?
今の…。
私は首を横に振り、考えを紛らわせようとした。
ドクンドクン
その行動は逆効果なのか、さらに脈打つ鼓動。
そんな…まさか…ね…。
鈴『私も…教室に戻りますね…。』
今日会ったばかりだもの。たまたま…たまたまよ…。
こんなにも脈打つのに、私は苦し紛れの言い訳をしながら、二郎さんのあとを追うように行った。
赤く染まった頬を手で覆い隠しながらー。
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いちご めぐる - 過去編長いから、少々お付き合い願います(°▽°)← (2019年7月25日 16時) (レス) id: f5f9f3d160 (このIDを非表示/違反報告)
いちご めぐる - <募集>ツッコミちゃん(仮)の名前を決めよー!例:<募集>ツッコミちゃん (2019年6月23日 10時) (レス) id: ff65ba848b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:いちご めぐる | 作成日時:2019年6月1日 18時