storia3-5 〃 ページ19
あれから、嵐と話もしてないし、顔も合わせてもいない。
「仲直り、しないのですか?」
「いいの!私は悪くないもんっ!」
司はだまってらっしゃい!
悪いのは嵐なんだ……から……。
部屋の扉を勢いよく開けると、紅茶の香りが。
……嵐、いるのかな。
「姫様。お帰りなさいませ。」
テーブルの横に人が立っている。
でも、嵐じゃない。
居たのは嵐ではなく、緑色の髪の毛の人。
司も知らなかったのか固まっている。
「今日からはこの蓮巳敬人が姫の警護を務めさせていただきます。
どうぞお見知りおきを。」
……え。
「あ、あの……嵐は?」
司が何か思ったのか私の前に立つ。
「何故王の側近の三英傑『紅月』のお一人が此方に。」
そうだ。
この人どっかで見たことがあると思ったら、父さんの側近の人だ。
全員が胸に月のバッジをつけていることから『紅月』と呼ばれている。
「理人様直々のご命令だ。
これからAの警護は月永レオ、瀬名泉、朔間凛月、朱桜司、蓮巳敬人で務めろ、と。」
……嘘だ。
「……私今からクソ…お父様の所へ行きます。司、ついてきて。」
「畏まりま
「姫様、なりません。」
……何故です。」
「私が管理しているスケジュールにはこれからピアノのレッスン、と書かれていますが、瀬名。」
そう言って泉を睨む蓮見さん。
「そ、そうです。これから2時間程ピアノのレッスンが入っております。」
泉の敬語ってなんか新鮮。
ごめんごめん睨まないで。
「……姫様の身辺の世話役と警護、本当に貴様らはできているのか?」
あーあ。ため息つかれてんの。
「蓮巳さん。彼らは出来ていますから。大丈夫ですよ。」
しかし……とメガネに手を当てて悩む蓮見さん。
……そうだ。
「それより、これからレッスンがあるのですよね。早く行かなければ。
蓮巳さん、着いてきていただけないかしら。
あなたのこと色々教えていただきたいので。」
「ひ、姫様!?」
「皆で部屋の掃除しといて。頼んだ。
蓮巳さん、宜しいでしょうか……?」
司の耳元でそう言い、蓮見さんに笑顔を向ける。
「この蓮巳敬人、喜んでお供致します。」
よし。
じゃあ頼んだぜ、私の騎士さんっ!
51人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
*神*威* - とても面白いです!王国パロいいですよね(*^ー^)ノ♪これからも応援しています! (2017年10月9日 23時) (レス) id: 662403215f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ