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それから、起き上がって
いつもと変わらず絵に取り掛かり、描いたり、休憩したりを繰り返し
いつもの帰る時間になった。
「じゃあ、そろそろ終わろうか」
智「まだ、描く」
「えっ？」
智「今、いい感じだから」
そう言って、珍しく筆を置かない大野くん
これ以上、時間が過ぎると田中くんとの待ち合わせに間に合わないかもしれない。
だけど、絵の応募するのを提案したの私で
大野くんのやる気があるなら
先生としても、顧問としても、責任があるし、応援したい。
「じゃあ、もう少し。それ以上残っちゃうと教頭先生に怒られるから」
智「予定、あんじゃねぇの？」
「大丈夫」
智「……」
「私の中で今は、大野くんが優先だから」
いくらサポートすると言っても
頑張って描いてるのは、大野くんだし
私は傍で見守るとこしかできないけど、それでも支えたい。
智「センセーって、ズルいね」
「え？」
智「さっき、悲しい気持ちにさせたくせに」
そよ風が、カーテンを揺らして、上手く聞き取れなかった。
「なに？」
智「なんでもねぇ」と、大野くんは、筆を置いた。
「あれ、描かないの？」
智「ちょっとイジワル言いたかっただけ。もう、かえっから」
そう言って帰る支度をして、一緒に美術室を出た。
いつもの分かれ道は、門の前
智「センセー」
「ん？」
大野くんのほうを見ると、すっと掴まれた腕
智「誰と会うのか、知んねぇけど」
「え？」
智「行くなって言ったらどうする？」
掴まれた腕が、少し強くなる
智「…そんな顔しないでよ」
私の顔を見て、大野くんが切なく笑う
大野くんこそ、そんな顔しないで。
智「もういっこだけ、イジワル言わせて」
「えっ、」
智「明日も、今日みたいに早く来るから」
「………」
智「センセーのほうが遅かったら、おいらともデートしてよ」
「それは」
智「じゃあ、約束ね」
そう言って離された私の腕は、ふらっと、下に落ちて、スカートが揺れた。
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智「また、明日」
私の返事を聞かないまま、背中を向けて歩いていく。
大野くんの約束は、いつも突然で一方的。
叶えられない約束と、答えられない言葉が増えていく。
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大野くんのために、何かしてあげたいのに
大野くんが求めることを、何もしてあげられないことに
私たちの壁を、痛いぐらい感じてしまう。
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キル・ハーヴェイ(プロフ) - yonnさん» そうなんですよ、本名いれちゃってるんで(笑)いえいえ、逆に面白いので！楽しませていただきます♪ (2019年2月11日 20時) (
レス) id: ce04af8a29 (このIDを非表示/違反報告)
yonn(プロフ) - キル・ハーヴェイさん» コメントありがとうございます(;_;)！嬉しい限りです！あ、確かにあの方のお名前になる可能性が…（笑）すみませんm(_ _)mこれからもお楽しみ頂けたら幸せです(T_T) (2019年2月11日 19時) (レス) id: f6be40d530 (このIDを非表示/違反報告)
yonn(プロフ) - まっきぃさん» まっきぃさん！新作にも来ていただき嬉しいです！ハチミツイロとは少し違うドキドキを味わって頂けるように頑張ります！またいつでも遊びにきてください☆彡.。 (2019年2月11日 19時) (レス) id: f6be40d530 (このIDを非表示/違反報告)
キル・ハーヴェイ(プロフ) - 優しい感じのお話で、続きが楽しみです♪ 下の名前入れてふつうに読んでたらある有名人の名前になっちゃってちょっとびっくり笑 更新楽しみにしてます！ (2019年2月10日 22時) (レス) id: ce04af8a29 (このIDを非表示/違反報告)
まっきぃ(プロフ) - ハチミツイロ大好きなお話です！それの大野さんのお話なんてー！！嬉しいです(≧▽≦) (2019年2月10日 22時) (レス) id: cc514bee80 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yonn
| 作成日時：2019年2月10日 21時
