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『翔、話がある』
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きっとこれは、私から話さなければならない。
だけど、それを口にしようとすればするほど、喉がカラカラに乾いてしまうような錯覚に襲われて、胸がキリリと痛みだす。
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神様、私に勇気を下さい。彼を守りたいの。
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「A？」
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彼の切なげな声に、私は思わず目をそらした。
いろんな感情が、私の中を駆け巡る。
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どうして、私はあの時あのバスに……
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こんなことになるのなら、いっそ、あの時死んでしまっていたら___。
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けれど、どんなにそんなことを考えたって、今こうして直面しているのが現実で、決して変ることがない。
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二人とも押し黙ってしまった後、もうこれ以上は無理だと感じて、私は口を開いた。
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『もう、会いに来ないで。______別れましょう』
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千切れるような胸の痛みを伴いながら、その言葉を口にしたとたん、全身から力が抜ける。
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一番言いたくなかった言葉を、私は口にしていた。
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なるちゃん(プロフ) - わーん、電車の中で泣きながら読んじゃった〜〜 (2018年11月15日 18時) (
レス) id: fc080c847b (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - 切ないし悲しい(T_T) (2018年11月3日 18時) (レス) id: bd0ebe94fc (このIDを非表示/違反報告)
ちー(プロフ) - 何度読み返しても泣いてしまいます。 (2018年10月31日 23時) (レス) id: b5c3a27ac7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - 涙腺崩壊してしまいました。どちらの気持ちも解かるだけに辛いですね。 (2018年10月31日 14時) (レス) id: f2952fec1c (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - 翔さんの気持ちも主人公ちゃんの気持ちも…痛いほど解るな(>_<｡)何が正解なのか…難しいですね(T_T) (2018年10月30日 22時) (レス) id: bd0ebe94fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sumika
| 作成日時：2018年10月26日 17時
