39九恩「少しは落ち着いて接することを覚えなさい」月夜「はいはいわかりましたよーっと。あ! くーこーさん!! パジャマ片付けますよ! 僕もポ○モン好きなんでおピカ様買おうかな!!」 ページ39
「この度は月夜が迷惑をおかけしました」
「いや……うん……? この月夜ってやつがオメェの弟なんだな?」
「はい。紫藤月夜です。18歳で、水族館職員やってます!」
お近づきの印に、と言って月夜くんはくうと私にクラゲのぬいぐるみを渡した。
「んだこれ?」
「ミズクラゲといいます。僕、魚類科で主にクラゲ担当していて、広報の写真も担当させてもらっているんです」
「18歳って、学校は?」
「イケブクロに居たときはエスカレーター式の全国模試上位の私立の学校行かされてたんですけど、クソじじいの決めた学校だったっていうのと周りが馬鹿すぎて嫌になって高等部行きませんでした。あ、一応ちゃんと高認取って飛び級制度使って海洋大学卒業してます。そんで水族館で働こうとしたら大学院にたまに呼ばれるようになって、働きながら研究の手伝いしに行ったりしてますね」
「そ、そうかよ……」
なんでもないことのようにぺらぺらと話すその姿は、小学生のような見た目をしているのもあり信じがたかった。
でも、くうは嘘とかすぐ見抜くし、きっと本当なんだろう。
「若かじょんすごかね。私は--」
「知ってる」
「え」
「僕がすごいのは、当たり前でしょ。くーこーさんに認められるためにだけ生きてきたんだから」
「は?」
はあ、と父さんと九恩さんが溜め息を吐く。
「悪いなA、月夜君は極度の人間嫌いなんだ。波羅夷君以外、な」
「そういうことなんで。まあAサンはくーこーさんの認めた彼女らしいから会話するけど、くーこーさんはそのうち僕のものになるから」
「はい???」
「じゃ、ねーさん、僕くーこーさんとデートしてくる!!!」
「あ! おい引っ張んなテメェ!! おいAコイツどうにかしろ!!」
「悪いけどAさんは少しこちらへ来てくださるかしら? 女性同士、お話がしたくてね」
「え?」
40「(私にはくうが居たから、生きてこれた。これから先も。でも、月夜くんは?)」→←38「爆弾目覚まし」空却「だな」
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作者名：紫 | 作成日時：2019年10月2日 0時
