【黒バス】女性恐怖症ギタリストと声の出ないボーカリストのお話。 (ページ4)

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2音　再会した君はページ4

オレが話しかけると、Aは嬉しそうに笑って、スマホを取り出した。

「?」

メモ機能に打ち込まれた文を見せられ、読んだ。

ー久しぶり、幸ちゃんー

ー私、喋れなくなっちゃったー

「A……」

少し困ったようなAに、オレは慌てて言葉を探した。

「あ、あのさ、お昼持ってるか？うち生徒数多いから購買とか学食滅茶苦茶混むんだよ」

ー持ってるよー

「そうか。一緒に食べないか？久々に話したくて」

ー私もそう思ってた!ー

「あと、校内案内してやる。本当は放課後にでもゆっくり案内してやりたいんだけど、部活忙しくて……悪いな」

ーありがとう! 部活って、バスケ?ー

「ああ」

ーそっか、続けてるんだ。よかったー

「よかったってなんだよ」

ー私、幸ちゃんのバスケ、大好きだからー

「……そうか。よかったら部活、見学しに来るか?」

ーいいの!? 行く!ー

すごい速さでそう打ったAを見て、オレは思わず吹き出した。

「笠松～。このオレを差し置いて何イチャイチャしてんだ!」
「別にイチャイチャなんてしてねぇよ!! Aは……幼なじみなんだ。よくオレのギターと合わせて歌ってくれてて……」

そこまで言って、オレはしまったと後悔した。

「へえ! 是非原さんの歌を聴きた「おい!」あ……」
「悪い、A……」

ーううん、大丈夫。良かったらお昼一緒にどう?ー

「是非!!」