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プレゼント ページ32

笠「あれ、神崎?」

修「あ、笠松サン。お疲れ様」

笠「おうサンキュ。どうした?」

修「バイオリンの弓欲しいんすけど」

笠「バイオリン? お前バイオリンも出来んのかすげぇな」

修「どうも。まあ少しやってただけだけどな」

笠「弓買うってことはまた始めんのか?」

修「いや、前にAが赤司の演奏するとこみたいって言ってたんで」




…………
………
……




笠「ただいま」

修「お邪魔しまーす」

降「お帰りなさい! 二人一緒だったんですね」

修「まあな。今赤司居るか?」

降「居ますよ! 呼んできます!」

「ただいまー! うわびっくりした、今帰り?」

笠「お帰り」

修「黒豆の散歩行ってたのか」

「うん」



赤「お帰りなさい。どうしました?」

修「これやる」

修十が赤司君に渡したのは、修十が高校に入るまで使ってたバイオリンだった。

修「オレ春から東京の大学だからさ、大学の近くに引っ越すんだよ。弾かないけど捨てるのはやだからよかったらもらってくれ」

赤「しかし……」

修「メンテして弓と弦新しくしたから。Aが赤司のバイオリン聞いてみたいんだと」

「……修十が弾かなくなるの寂しいけど、赤司君が弾いてくれれば修十が東京行っちゃっても寂しくないよ」

赤「……折角新しくしてくださったんだ、もらいます。早速弾いていいですか?」

修「おう!」

「ねえねえ赤司君あれ弾ける? パガニーニのカプリース24番! 流石にこれは無理か……」

赤「弾けますよ」

修・A「まじか( ; ゚Д゚)」


チューニングを済ませ、赤司君はバイオリンを構える。

繰り出した音は正確で、しかし感情があって、なんだか修十と似ていた。


赤司君の方がうまいけど。

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作者名: | 作成日時:2015年8月2日 23時

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