妖「……レイコ…見つけた…」貴『えっ、私は、レイコさんの妹の孫ですよ』【夏目友人帳×黒バス】

9話 ページ12

貴方side


石を見たとき、普通の石では無いと直感した。


私のあやかし帳は、ところどころメモがされている。



名取さんに見せられた石は、あやかし帳に描かれていたものに、そっくりだった。









俊は、きれいな黄色の菊の花が見えたみたいだ。




夏目は、大輪の芍薬(しゃくやく)の柄が見えたらしい。






だけど私には、───────









真っ黒い石に、真っ赤な線で描かれたような菊の花が、見えた。



祖母のメモには、



・妖力が強いのは、赤系に見える人

・さらに強いのは、柄が見えた人


と、おおざっぱにこんなとこが書かれていた。









私が見えた色は《黒》。


柄も見えた。









そして、思い浮かんだ事は、─────









濃い赤い色は、黒い色に近い。









赤い色が濃くなれば、









濃くなれば、なるほど、









黒に近づいていく。









考えれば、考えるほどに、



答えが分からなくなっていく。









やはり黒とは赤が濃くなったものでは、無いだろうか、と。

10話→←ありがとうございます！

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