【完結】愛しき実験ハムスター〈２〉【名探偵コナン】

愛してください７９ ページ36

コナンside




警察「さり．．．？取り敢えず落ち着いて、大丈夫だから。」


泣き続ける男の子と警察の間に割り込み、声をかける。


コナン「ねぇ、僕とお話しようよ！」

男の子「お、お話．．．？」


周りに大人しかいないなか、突然現れた同い年くらいの僕。

それは、男の子にとって唯一の安心源となる。


コナン｢そのサリなんとか｢サリトス！｣その人は何処に行ったの？｣

コウル「昨日出掛けたまま帰って来ないの．．．」


聞き間違いじゃなかった。

安室さんと沖矢さんの表情が少しばかり険しくなる。

Aはよく分かっていないようだ。


警察｢二人は友達かな？その子が落ち着いたら声をかけてくれないかい？｣

コナン｢うん！｣



他の人に事情聴取をする警察から距離をとり、男の子に詰め寄る。

コナン｢僕コナンって言うんだ！君は？｣

男の子｢ぼくはコウル。｣


コウル？

男の子をよく見ると、赤みがかった茶髪に薄い紫の瞳をしていた。



沖矢｢ハーフですか？｣

コウル｢うん！｣



安室「そのサリトスとはどんな関係で？」

コウル「部屋から出してくれた僕の大切な人。」



コナン「ずっと閉じ込められてたの？」

コウル「うん、でもサリトスとの日々が楽しくて、ほとんど忘れちゃった！」



すっかり緊張が溶けたコウルは、にこにこと質問に答える。

まとめると、Aと同じように閉じ込められてコウルをサリトスが連れ出し、昨日でたきり行方不明というわけだ。


コウル「君は？」

『私はA、貴方はどうやって生活してたの？』

コウル「サリトスがたまに来て次までの食べ物を置いていってくれてたんだ。」



なるほど。

組織の情報を持っているサリトスにとって、忍び込むのはたやすい事。

新たな秘密を求めて侵入しているときにコウルを見つけ、暇潰しに保護したとかそんなところだろう。



さて、この子をどうするか．．．



そんなことを考えているとき



？「コウル、何してるの？」

コウル「サリトス！」




男の子がかけていった先には、赤髪の人が立っていた。

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