復活した希望 ページ31
【A視点】
セレナさんのパフォーマンス大会……か。きっと、ミアレの復興支援のために、セレナさんが考えたのだろう。多くの人々が集まり、笑顔になっていく様子が目に浮かんだ。
私だって、ステージに立ちたい。きっと今のコンディションだって、十分いいパフォーマンスができると思う。怪我も痛みもない。ただ単に眠っていただけなんだから。
それでも私が行くと言わなかったのは……アランと一緒に見に行くとさえ言わなかったのは、自分が人間ではないことを気にしているから。
覚悟はしていた。私は人間ではないことがわかってからずっと、人間として、普通の女の子としての生活ができなくなることなんてわかっていた。むしろ今までがおかしかった。普通じゃない怪物が、普通の女の子として旅をしていたことがおかしかった。
だからもう、みんなが私の正体を知った今、私は今までと同じように生活することはできない。みんなに白い目で見られ、非難の声を浴びせられるのが普通になるだろう。
だけど、彼は……変わらなかった。私が人間ではないことなんて気にしなかった。そんな想いを向けられてしまったら、揉み消していた希望が復活してしまう。
ふと側のテーブルに目を向ける。私のバッグと、その中に入っている6つのモンスターボール。そして、バッグの隣に重なって置いてある楽譜。アランが置いていったものだろう。
私は一番上に置かれた楽譜に手を伸ばして、表紙を捲った。アランにしては珍しい選曲。彼にとっては簡単じゃないかな、これ。
一通り目を通した後、私はタイトルに目を戻した。その瞬間、私の心の目にやるべきことが二つ見えた。
まずは一つ目。私は自分のバッグからツドキたちのボールを取り出して、彼らを病室の広いところに出した。みんな私の帰還を祝ってくれて、笑顔を見せてくれた。
「ありがとう、みんな！ ただいま！」
しっかりと感謝を伝え、早速自分の考えを話した。みんな、応援してくれた。
みんなに手伝われながら、私は着替えを済ました。あまり時間はない。その中でしっかりと身支度をし、不在を知らせる置き手紙を書いた。これでよし……っと。
「じゃあツドキ！ 行こうか！」
私はツドキ以外のみんなをボールに戻し、ベッドの近くの窓を全開にした。前もこんなことしたっけ。きっと後で怒られるだろうな。そんなことを思いながら、私はツドキの背に飛び乗った。
心地よい風を肌に感じながら、私たちはミアレに向かって飛び立った。
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名稀ーなきー(プロフ) - 最後まで読ませていただきました！最高です(><) (2023年1月21日 22時) (
レス) @page50 id: abcac44663 (このIDを非表示/違反報告)
頂志桜(サム)(プロフ) - マナさん» こんばんは！大変返信遅れてしまい申し訳ありません。質問大丈夫ですよ！どのようなことでしょうか？ (2021年6月19日 23時) (レス) id: fb3c4754d3 (このIDを非表示/違反報告)
マナ - 頂志桜(サム)さん» こんばんは…！質問していいですか？ (2021年6月17日 20時) (レス) id: 080dd1eb98 (このIDを非表示/違反報告)
頂志桜(サム)(プロフ) - ミラさん» こちらこそ、最後まで読んでくださってありがとうございます！面白いと言っていただけて、うれしい限りです。ここまで辿り着けたのは皆様のおかげです。本当に、ありがとうございました！ (2020年2月14日 21時) (レス) id: b07a161332 (このIDを非表示/違反報告)
ミラ(プロフ) - 四年間、お疲れ様でした！面白いストーリーをありがとうございました！ (2020年2月14日 21時) (レス) id: 741f87e9ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：頂志桜 | 作成日時：2020年2月1日 8時
