何故居る ページ31
翔side
起きて先ず一言…
「何故居る」
シ「無理するだろ？」
「シルクじゃない。貴方、明日もあるでしょ？」
シ「あ〜智さんか」
「明日？明後日？で終わりでしょ？帰りなよ」
智「シルク君だけだと、無茶するでしょ？」
いや、しねぇもん
する元気ねぇもん
「俺と居ないでよ。移ったら責任取れないよ」
シ「…今は自分の事だけ考えろ」
「いや、ダメだって…移るっケホケホっ」
シ「水飲め」
「ありがと」
智君は終始心配そうな顔を浮かべてた
智「翔君。お粥食べない？」
「へ？」
智「飲料ゼリーだけじゃ治るものも治らないよ」
「ごめん、食欲無くて」
シ「智さん追い出そうとか考えんなよ？」
「なんでっ…」
シ「前、看病出来なかったんだ、今日位させてやれ」
「…あの時か」
智「お粥持って来るね」
智くんが部屋を出ていこうとした時俺は言った
無愛想に…
「風邪、移っても知らねぇから」
シ「言い方よ」
「移って支障出ても知らねぇからな」
智「うん」
何か嬉しそうだった
こんな嫌な言い方なのに
智くんが出て行ってすぐ、シルクにど突かれた
シ「言い方よ。ホントに」
「忠告しただけだし」
シ「弱ってる時くらい、甘えても良くねぇか？」
「甘え…ねぇ」
シ「俺、買い出し行ってくるから」
「は？病人置いてくのかよ」
シ「智さんいるだろ？」
「え、マジで言ってんの？」
シ「また後でな〜」
ガチャン…
マジで行きやがった
シルクが出て行ってすぐ、智君がきた
智「翔君起きてる？」
「うん、起きてるよ」
智「キツくない？」
「大丈夫っけほっ」
智「嘘ばっかり」
「ごめん」
俺は色々ぐるぐる考えながら無意識に唇を触れていた
確かに今1人になるのは心細い
かと言ってここに居させるのは
ギュッ
「ん？」
智「離れないよ」
「へ？」
智「唇」
「あっ」
虎が教えてたわ…
智「お粥少し食べて？」
「あ、うん。頂くよ」
智「熱いから気を付けて」
点滴の跡が少し痛い
でも、熱下がって来た気がする
智「うーん、まだ熱いね」
「そうかな」
智「水分取って熱下げようか」
「そうだね」
智「少し寝な？」
「眠たくないよ」
智「そうだよね」
「台本取ってこよ」
智「読む気？」
「え、うん」
台詞覚えなきゃ
智君が驚いてるのを見なかった事にして、台本を読む
1度集中すると結構長い
周りの音も聞こえなくなるほどの集中力を持ってる
「よし、覚えた」
智「翔！」
「うわっ！」
智「やっとこっち向いた」
「呼んでたの？」
智「ずーっとね」
「ごめん」
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作者名：シュガーsweet | 作成日時：2021年3月10日 0時
