マセガキ_51_【観音坂独歩】 ページ4
観音坂独歩side
ガサガサと何かが動く音が聞こえた
あぁ、一二三が帰ってきたのか
____
『独歩…でいいか、ついてこいよ、お前新宿に住んでるんだろ?もう真夜中で電車走ってねぇから俺の家来い』
_____
すっと頭の中に響いた声、その後に来た包まれるような感覚
そうか、俺は酔って一二三に連絡して迎えに来てもらったのか途端に身体を優しく撫でられる感覚…冷たい手で、胸元からお腹まで。
違う…これは一二三じゃない、さっきの声だってよくよく考えたら全然違う
それに一二三は今夜仕事があるって言ってた…
ならこの人は誰だ?
眠たくて今にも意識がなくなりそうな頭を無理矢理起こし目を開く
「だ………誰だ……」
酔って知らない人について行った事を理解し、呆れて言葉が掠れてしまった
でも俺の横に寝転んでいる彼には聞こえたようでニコッとその綺麗に整っている顔で微笑まれた
『まさか記憶に残ってねぇのか?』
「ぃ…いえ何も…」
記憶?何かしてしまったのか?
あぁ、ダメだ…恐らく家に来て迷惑をかけてしまったのだろう、いや家に来るだけで相当迷惑だろう
あぁ、仕事仲間に連れられ飲まされて酔った俺が悪い……こうなったのも全部俺のせい俺のせい…
『自分の身体…見てみろよ』
「へ?」
いつもなら何度か声をかけてもらわないと聞こえない筈が、何故か1度でハッキリと聞こえてしまった
相当怒っているのか……
チラッと自分の体を見ると裸であった
自分の姿に驚き慌てて彼を見ると、彼もTシャツ以外着ていなかった
「ま、ま、まさか!酔っている間にとんでもない事を俺は…ッ!」
『気にしなくてもいい、よくある事だから』
考えるより先に言葉にしてしまった俺を彼は顔色、表情一つ変えず、笑っていた
その姿を見て何故か申し訳なくなって俯いてしまう
そして今、彼はよくある事っと言っていた彼もホストか何かなのだろうか、と思ったが
女の匂いや酒の匂い…そういう感じの匂いが感じ取れなかった…
「あの…俺は」
『もう夜中で電車走ってねぇって言ったろ、そのまま泊まってけ』
「ち、違うんです気持ちは…と、とてもありがたいんですが…仕事が…」
飲みに行くからと言われ後に回された書類は全てこちらに来たのだ、それを三日後までには仕上げないといけない
『仕事…な、』
そう、独り言のようにポツリと呟いた彼、気になって顔を上げてみると
初めて彼と目が合った
マセガキ_52_【観音坂独歩】→←マセガキ_50_【観音坂独歩】
376人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ヒプノシスマイク」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
屑 - すごい大好きです(/'')/更新まってます!! (2021年4月9日 22時) (レス) id: 9d80137707 (このIDを非表示/違反報告)
白虎(プロフ) - 更新頑張ってください!応援してます! (2021年3月5日 22時) (レス) id: b6500f375f (このIDを非表示/違反報告)
ふーちゃん - 頑張ってください!更新待ってます! (2021年2月27日 17時) (レス) id: c63af39f09 (このIDを非表示/違反報告)
マリー - がんばってください!!! (2021年2月14日 22時) (レス) id: 8ffd0aa4cc (このIDを非表示/違反報告)
マリー - 更新待ってます!! (2021年2月14日 22時) (レス) id: 8ffd0aa4cc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ミカン | 作成日時:2020年10月29日 22時