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30話 ページ30

「起きなA!!いつまで一人の客の相手をしてるんだい!?」









「うるせェな…起きるだろォが」

「ひぃ…!」





ゆっくり振り向く不死川さん初見の人には怖過ぎね。悲鳴あげられてんじゃん、いいぞ強面。









「こんな深夜に起こされてんのかァ」


「んー…」




私は不死川さんの胡座を枕にしていたようで、なんとか起き上がった。





「育ち盛りだろォがよ」


「それねー」




時刻は午前3時、次の客の相手だ…(げっそり)







「じゃあ不死川さん、今日だけ見張りを頼むよ」


「おー」




「明日は夜間警備?」


「おー」




「そっか。」




私はお見送りとして下まで不死川さんを送って行った。



楼主が近くにいたので、完全に他人行儀で彼をお見送りすると、まきをさんに出会った。







「A、口紅が落ちているよ」


「あー」



口をパカッと開けるとまきをさんはため息を吐いて私に紅を引いてくれた。






「全く、困った子だねぇ」



私の頭を撫でる彼女は私の耳元に口を寄せた。






「Aが言っていた京極屋の花魁は…蕨姫で間違いないみたいだよ」



「美味しそうな名前だね」


「言うと思ったよ…」




蕨姫、兎に角名高く、鯉夏花魁に並んでツートップだと思ってる。





「知ってる?」


「…私は(・・)知らない、かな」



長らく吉原にいるけど姿を見たことがない。






こんなにあからさまに姿を隠せば、自分が鬼だと言っているようなもの。






「あ、そっか。」




まるで私を避けているように姿を見せてくれない。

私が潜入して数日後、ウチから被害者も出た。









「A…?」




私は、挑発されているんだ。







「ありがとう、まきを姉さん。」




私は知らずとも、蕨姫は私を知ってるんだ。





お前なんていつでも喰えるぞってことね、


監視されてた側ね、了解。









「A!さっさと次の客のところへ向かいな!」



「…今すぐに」






鼻先で、刀を振るわれているようなイラつきを覚えた。









「兄様に一度私の部屋へ来るよう伝えて。」


「了解シタ!」






イライラするな、久々に。

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(プロフ) - 感動しました、素敵な作品をありがとうございます!!!😭😭😭 (8月8日 22時) (レス) @page49 id: 72e740ca3a (このIDを非表示/違反報告)
きゅうり - 泣く!!!! (2022年3月28日 14時) (レス) id: bfccae0caf (このIDを非表示/違反報告)
ふぐひらめ - はあぁぁ、むい君のやっぱり可愛いってやつで私は成仏しました…… (2022年2月15日 21時) (レス) @page33 id: f76242864c (このIDを非表示/違反報告)
まっひー - 足抜きではなく、足抜けではないですか?間違ってたらごめんなさい! (2021年12月3日 20時) (レス) @page19 id: d24aae8d9d (このIDを非表示/違反報告)
毒猫 - うぅ・・・感動しました!また違う作品で! (2021年9月11日 22時) (レス) id: dc79ac4bfc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:だむい | 作成日時:2020年4月7日 22時

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