【文スト】芥川の妹は。。 2

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『ッ！』



体力が消耗されていく



火の玉が飛んでくるだけで、異能力者本人の姿は見えない



『クソッ！どこだ！でてこい！！』



シーンと静まる部屋に返事はない



絶え間なく私を攻撃してくる炎がボッと燃えてるだけ



『樋口さん聞こえますか』



樋口「聞こえてます。何があったのですか？」




『異能力者に遭遇しました。炎を操る異能力者…』



樋口「なに！？その様な異能力者資料には！」




『のほか、もう1人恐らく透過の異能力者』




樋口「その異能力者も資料には載ってません」




『芥川さんに変われますか？』



樋口「了解しました」



「変わった。何があった」



『資料外の異能者2人に遭遇しました。姿が見えない故私だけが攻撃を避けている状況です』



『私とは別ルートで異能者を探して頂きたい』



「承知。いくぞ樋口」



樋口「はい」



あぁやっぱり頼られるのは樋口さんなんだと心底嫌になる



もういっそこのまま負けて死んでしまおうかとも思う



でも、恐らく長くはないこの人生の中でお兄さんを失望させる様なことはしてはならない



現に今ここで敗れてしまってはお兄さんの部下として面目がたたない



ならば今頑張るのみ




この部屋のどこかには炎の異能力者はいるはず



案外こういったものは近くにあるもの



前に走った様に見せかけ後ろをぐるりと向いた



ナイフを振り上げ



腕を上げた



確かにそこには何も見えないが、私の手は見えない何かを掴んだ



ガッと足に力を入れて押し倒す



『姿を表せ異能力者、其方のお仲間がどうなっても宜しいの？』



首にナイフを当てながら下を向く



『透過を解いてみてはいかがでしょう？もう既につかまっているのですから』



『…そうですか。少し強引ですが姿を見せてくれないのならこうするしか有りませんね』



ナイフを首から少し下、肩があるであろう空間を目掛けてナイフを振り落とした



［あ"ぁ"ァｧｧ］



命中した。その傷口から血が流れていく



『ほら、この通り貴方の場所はわかってる』



樋口「Aさん後ろ！」



『しまった！』



敵を押さえながらにも後ろを振り向いた



そこにはもう既にあり下されたナイフが



間に合わない



「羅生門！」


ザシュっと何もない空間から男が出てきた


私が押し倒している者を見ると確かに姿が現れた



透過の異能が解けたのだ

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