【文スト】召使は一番になれない 其ニ

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また生成される槍




駄目だ






駄目






やめて






主人様を傷つけないでっ！！！







『お願い！！止まって！！！止まってよ！！』







溢れる涙は止まらない






異能力の発動も止まらない






部屋の温度が下がる







手から腕にかけて青く結晶が這う






『ッ殺して！！殺してッ』








主人様を傷つけるくらいなら







『死んでしまった方がましなの』







「そうですか」






そう冷たく冷静に聞こえた声






また銃が私を睨む






トリガーにゆびが掛かる







そしてゆっくりと指を引く







でもそれより前だった







トリガーが引かれ直前







私の意識はくらい暗い闇に沈んだ






息ができない






何かわからない真っ黒な液体に沈む






光なんてない






ただ闇







ドプドプと体が沈む






目を閉じる







それから数分、冷気が入り込む






そしてドサリと上から落ちた






『ッい』






尻餅をつく






目を開けるとそこは私の異能空間






だけどいつもと違う






雪が吹き荒れそれは前が見えないほどの吹雪だった





池は凍り、池の周りは乾山の様な氷に包まれた






こやに向かってみる






『灯り…』







小屋からは灯りがもれ、よくみると煙も出ている







『誰がいるの…』








恐る恐るドアを開ける








『っへ』







静かにゆっくり目が合う







？？『きたの』








『…』







なんで







目の前にいるのは私







毎日見る顔







だけど、一つ違う







髪の毛は染まり切っていて白髪では無くなっている








死んだの？私







異能力が暴走してそれで凍死でもしたの？







？？『死んでないよ』







？？『ただ、辛そうだったから。だから彼奴を殺して助けてあげようと思った』







『どう言うッ』







『ふざけないで！！主人様を殺そうなんてどうしてそんなことをしたのっ！』







？？『どうして？心のどこかで殺してしまいたいと思ったのは貴方でしょ？』







『そんなわけッ』







？？『ある。あるよ』







？？『だって貴方は私で私は貴方だもの』






？？『気持ちも痛さも辛さも苦しさも嬉しさも全部全部共有してる』







『してないっ！…主人様を殺そうなんて思ったことない』





？？『嘘をついて見ないふりをしているだけ』




？？『だって今日だって怖くて立たなかったんでしょ？怯えてたんでしょ？』






『違うッ』





？？『早く解放されたいってずっとずっと考えてたんでしょ？』





『違うッ』





？？『楽になりたかったんでしょ？』

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