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芥川くんに向けられた手紙は次の日に芥川くんの元は届けた







「太宰さん…これは」








太宰「読むんだ。頼むから読んでやっておくれ」








「ッ読みたく…ない、です」









「僕はAのいない世界でッ」










「やはり認めたくありません。読みたくない」









太宰「読んでッ読んであげてよ」








ふと手紙に目をやった








そこには芥川さん






ではなく、龍之介さん






と綴られていた







懐かしいその響きは心の中で寂しく響いた







ぺらり








勇気を出してみた手紙には涙の跡があった






ーーーーーーーーーーーーーー
芥川さんへ

あの日はごめんなさい。

我に返った時、本当に後悔したの

唯一の家族を手放してしまった。

芥川さんの優しさを無碍にした。


それから、芥川さんと会わなくなって

甘えることもできなくて

かと言って、仕事を辞める勇気も出なかった。

仕事をやめて仕舞えば

何もできない。

家族もいない私なんて存在する価値があるのかと

心配になった。

だからこの仕事を続けた。

なのにこの有馬様です。

笑ってやってください。




最期(さいご)さいごに貴方の名前を呼びたいの。

もう一度だけ

だから、

あの日、芥川さんが私を拾ってくれたあの場所で

まってる。

もし、来てくれるなら

今日の日が沈む前に

きて欲しい。


ーーーーーーーーーーーーーー


太宰「何が書いてあった?」






ふるふると震える僕のでは紙を強く握りしめた。







「太宰さん…僕行ってきます。」






太宰「私は行かないのだよ。行ってらっしゃい」






太宰「彼女を楽にしてあげてよ」






「ッはい」






次に見た芥川くんの背中には





たくさんの感情が読み取れた





太宰「…本当に立派になったよ。」






太宰「君も、Aちゃんも」

・→←第六章 手紙



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夢幻泡影(むーにー)(プロフ) - 猫春#ねこはるさん» 読んでもらえてとっても嬉しいです!舞い上がってますw最初とその後の切り替え凄いですよね、ややこしい事になってしまいすみません…と思いながら優しい太宰さんも怖めな太宰さんも好きなので書いてしまいました (12月24日 21時) (レス) id: fd232344cc (このIDを非表示/違反報告)
夢幻泡影(むーにー)(プロフ) - 来世は推しと生きたいさん» ありがとうございます!次回作は芥川さんから一度離れてみようかと思い別の人物に手を出してしまいました。毎作品、最後まで読んでくださり本当にありがとうございます! (12月24日 21時) (レス) id: fd232344cc (このIDを非表示/違反報告)
猫春#ねこはる - 取り消します。死ぬほど優しかったです(((今読んでる最中の人 (12月24日 17時) (レス) @page11 id: f169115c31 (このIDを非表示/違反報告)
猫春#ねこはる - 太宰さんが怖すぎて好きです (12月24日 17時) (レス) @page7 id: f169115c31 (このIDを非表示/違反報告)
来世は推しと生きたい - 完結おめでとうございます!!何度も主様の作品に泣かされました…本当に感動物です。私は芥川推しなのですが,主様の書く原作を保ちながら優しさを少しずつ見せる感じがすごく好きです。あと夢主ちゃんの性格も毎回好きです!次回作も読ませて頂きます! (12月24日 17時) (レス) @page44 id: 3324b2c332 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夢幻泡影(むーにー) | 作成日時:2023年10月16日 0時

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