187、うちが護るから ページ8
「嘘だ…Aちゃんがこんな事言う訳ない…僕の事忘れるなんて…」
「自惚れないでもらえます?アンタうちの何を知ってるって言うんスか?」
小湊先輩の手が優しくうちの頭を撫でたので笑顔を向ける。
うちは大丈夫ッスよ、心配性だなぁ、小湊先輩。
「僕にはAちゃんしかいないのに…」
「ふーん、それで?生憎うちにはアンタが居なくても皆がいるんで」
カランカランとバットが地面をする音が聞こえる。
ハッとして周りを見渡した男を見て、クスリと笑った。
「小湊先輩を傷付けたこと怒ってんのはうちだけじゃないんスよ?アンタには誰か助けに来てくれる人、いるッスか?」
周囲の物陰から野球部の部員達がバット片手にぞろぞろと出てきた。
うちがどういう子か、分かったッスか?
「なんで…」
「ごめんね、コイツ俺の下僕だからさ、俺の言う事しか聞かないんだよね」
小湊先輩がクスッと笑う。
「お前のせいだ…お前がAちゃんの傍にいるから…!」
皆が身構えた事で男がポケットから小型のナイフを取り出した事に気付いた。
うちを庇うように片手を横に伸ばした小湊先輩の腕の下を潜って前に出る。
小湊先輩がうちの名前を叫んだ気がした。
もう絶対小湊先輩を傷付けさせないッスから。
向かってくる男に、両手を伸ばした。
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橋姫(プロフ) - リンさん» リンさん感想ありがとうございます!楽しんでいただけて嬉しいです(o^^o)今後も楽しんでいただけるよう頑張りますのでよろしくお願いします!^^ (2016年9月16日 17時) (レス) id: 8eb81026be (このIDを非表示/違反報告)
リン - めっちゃ面白かったです。ありがとうございました。 (2016年9月15日 6時) (レス) id: 7578393967 (このIDを非表示/違反報告)
橋姫(プロフ) - 春介さん» 春介さんコメントありがとうございます!私には勿体無いお言葉(´;ω;`)嬉しいです!今後も是非よろしくお願いします^^ (2016年6月18日 20時) (レス) id: 8eb81026be (このIDを非表示/違反報告)
春介 - もう格好良さの塊と可愛さの塊ですね。主人公が可愛いらしいです。最初から読む価値ありますよ。ヘ(≧▽≦ヘ)♪ (2016年6月18日 20時) (レス) id: 48065eba43 (このIDを非表示/違反報告)
ヴァン - 遅くなってすみません!本当ですか!?続編とても楽しみにしてました!言葉で表せないくらい、めっちゃ嬉しいし、この小説大好きです!頑張って更新してください!!! (2016年2月15日 20時) (レス) id: a98225ac2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:橋姫 | 作者ホームページ:http://yumenoukihashi.himegimi.jp/
作成日時:2015年11月29日 20時