183、大魔王様のリラクゼーションタイム ページ4
「亮さんやっぱAちゃん家だって」
「ヒャハハ、本当自由な人だよな」
倉持と二人でAちゃんの家に向かう昼下がり。
昨日退部届を出したAちゃんは完全に塞ぎ込んでいて、俺や倉持にももう何も話したくないと言っていた。
それが今日の朝、やっぱり聞いてくださいって連絡が来たのだ。
Aちゃんの塞ぎ込んだ心をそっと開いたのは、きっと亮さん。
いや、無理矢理こじ開けたのかもしれない。
なんにしろ、亮さんが側にいるならきっと心配はいらない。
「亮さん昨日Aちゃん家に泊まったって事だよな?」
「実家なのにすげぇ度胸だよな」
「まぁでも流石にガチガチに緊張してんじゃね?」
「ヒャハハ!それウケる!」
笑いながらチャイムを鳴らす。
あの亮さんがガチガチに緊張してる所とか、見ものじゃね?
パタパタと足音が近付き、Aちゃんが顔を出す。
昨日より随分顔色がいい。
「よ!お待たせ」
「来てもらっちゃってすいません」
「いいっていいって」
「とりあえず寒いんで入ってください!どうぞ」
そのまま家に上げてもらい、ストレートに部屋まで案内してもらう。
「小湊先輩、お二人来てくれたッス」
「んー。遅かったじゃん」
そこで待ち受けていたのは、どう見ても風呂上がりのラフなジャージ姿でAちゃんのベッドに寝転び、完全リラクゼーションモードで漫画を読みながらスナック菓子を頬張る亮さんだった。
「ヒャハハハ!さすがっすね亮さん!」
「え?なにが?」
「いやいや、俺、亮さんがそんな寛いでるとこ寮でも見た事ないっすよ」
「コイツ下僕のくせにシルクの羽毛布団とか使ってんの、生意気だよね」
亮さんがAちゃんの頭をわしゃわしゃ撫でると、Aちゃんは照れた顔で擽ったそうに笑う。
俺と倉持が想像してた最悪の結果にはならないみたいだな。
よかった。
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橋姫(プロフ) - リンさん» リンさん感想ありがとうございます!楽しんでいただけて嬉しいです(o^^o)今後も楽しんでいただけるよう頑張りますのでよろしくお願いします!^^ (2016年9月16日 17時) (レス) id: 8eb81026be (このIDを非表示/違反報告)
リン - めっちゃ面白かったです。ありがとうございました。 (2016年9月15日 6時) (レス) id: 7578393967 (このIDを非表示/違反報告)
橋姫(プロフ) - 春介さん» 春介さんコメントありがとうございます!私には勿体無いお言葉(´;ω;`)嬉しいです!今後も是非よろしくお願いします^^ (2016年6月18日 20時) (レス) id: 8eb81026be (このIDを非表示/違反報告)
春介 - もう格好良さの塊と可愛さの塊ですね。主人公が可愛いらしいです。最初から読む価値ありますよ。ヘ(≧▽≦ヘ)♪ (2016年6月18日 20時) (レス) id: 48065eba43 (このIDを非表示/違反報告)
ヴァン - 遅くなってすみません!本当ですか!?続編とても楽しみにしてました!言葉で表せないくらい、めっちゃ嬉しいし、この小説大好きです!頑張って更新してください!!! (2016年2月15日 20時) (レス) id: a98225ac2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:橋姫 | 作者ホームページ:http://yumenoukihashi.himegimi.jp/
作成日時:2015年11月29日 20時