検索窓
今日:13 hit、昨日:0 hit、合計:118,250 hit

190、幸せのカタチ ページ11

「あ、分かった!うちのお母さんになんて説明するか迷ってるんだ!」
「いや違うけど」
「うちに任せてください!」
「だから違うって言ってんでしょ」


二人で店の外に出て備え付けのベンチに座る。
ずっと何かを考え込んでるような小湊先輩の顔は、見た事ないような弱気な顔。


「俺さ、一応お前を無理矢理野球部のマネージャーにした事に責任感じてんの」
「そうなんスか?初耳ッス」
「野球部にいる事でお前が傷付くような事があれば、守ってやらなきゃって思ってるよ、一応」
「一応は余計ッスね」


コートを着てても冷たい風が身に染みる。
隣に座る小湊先輩にピタリと身体を寄せると、小湊先輩はうちの肩に手を回してグッとうちを抱き寄せた。


「どうすればお前が傷付かずに生活出来るのか分からない。俺がそばにいなきゃいいわけ?」
「あはは、そしたら少なくとも小湊チョップからは解放されるッスね!でも…」


小湊先輩の顔を下から覗き込む。
目が合ったので、笑いかけた。


「何もなくて退屈なだけの人生じゃつまんないッス!小湊先輩といると、楽しいッスよ、うち」
「お前危機感無さ過ぎるよ。何度一歩間違えたら死んでたって場面に遭遇してると思ってんの?」
「そりゃ死んだら元も子もないッスけど…だけどうち、小湊先輩といたら幸せッスから!」


ポカンとした小湊先輩の顔を見てニシシと笑う。
何度危険な目に遭ったって大丈夫ッスよ。
だってその度に、ちゃんと小湊先輩が助けてくれるじゃないッスか。


「これからもうちのそばにいてください、小湊先輩!」
「…生意気」
「あ、そばにいさせてください…?」
「まぁ、いいけど」


ほらね、小湊先輩優しいんだ。
うちの頭を優しく撫でる小湊先輩に擦り寄ったら、小湊先輩の唇がほんの一瞬だけうちのおデコに優しく触れた。

191、家族団欒→←189、甘えん坊将軍



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (152 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
339人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

橋姫(プロフ) - リンさん» リンさん感想ありがとうございます!楽しんでいただけて嬉しいです(o^^o)今後も楽しんでいただけるよう頑張りますのでよろしくお願いします!^^ (2016年9月16日 17時) (レス) id: 8eb81026be (このIDを非表示/違反報告)
リン - めっちゃ面白かったです。ありがとうございました。 (2016年9月15日 6時) (レス) id: 7578393967 (このIDを非表示/違反報告)
橋姫(プロフ) - 春介さん» 春介さんコメントありがとうございます!私には勿体無いお言葉(´;ω;`)嬉しいです!今後も是非よろしくお願いします^^ (2016年6月18日 20時) (レス) id: 8eb81026be (このIDを非表示/違反報告)
春介 - もう格好良さの塊と可愛さの塊ですね。主人公が可愛いらしいです。最初から読む価値ありますよ。ヘ(≧▽≦ヘ)♪ (2016年6月18日 20時) (レス) id: 48065eba43 (このIDを非表示/違反報告)
ヴァン - 遅くなってすみません!本当ですか!?続編とても楽しみにしてました!言葉で表せないくらい、めっちゃ嬉しいし、この小説大好きです!頑張って更新してください!!! (2016年2月15日 20時) (レス) id: a98225ac2b (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:橋姫 | 作者ホームページ:http://yumenoukihashi.himegimi.jp/  
作成日時:2015年11月29日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。