5話:セツノにぃ ページ6
「待っててね、A______…」
『…うん、』
パタン、と音をたて扉が閉まった。
おねえちゃんはいつもの時間で、くろの?に連れ出された。
それをわたしは今日も見つめてるだけ。
(…なさけないなぁ、)
自虐的に笑い、すわりこんだ。
わたしがもっとつよければ、個性が発げんしていたら…
そう考えても、どうにもならない。
『…それよりも、けいかくをねらなきゃ』
そう呟き、ベッドの下にある隠し扉の引き戸を引く。
その中には、地下の地図、この部屋のカギ、そしてジュウやスタンガンなどの武器がはいっていた。
これは、いつかここから
おねえちゃんにもヒミツにしてる、おくの手なの。
その中からひとつ、クロいキカイを取り出した。
これは、おねえちゃんに取り付けたトウチョウキ。
チサキにバレないように、おねえちゃんの、その…むね…に、取り付けたの…。(ボソッ)
取り外しはおねえちゃんが寝てるときにしてる。
だからおねえちゃんにもバレてないし、チサキにも多ぶんバレてない。
じつは、これは全部、小説から取り入れたほう法なの。
文字はセツノにぃによんでもらった。
セツノにぃはね、なんのギモンももたずによんでくらるの。
セツノにぃはわたしを「本好きな子ども」って思ってるみたい。
そこだけとろいんだよ、セツノにぃ。
コツコツと、革靴のおとがする。
それにとっ嗟に道具を隠し、すぐ近くにあったえほんをテキトーに開く。
しばらくしてこの部屋の前でおとは止まり、ドアがゆっくりと開いた。
そのすき間から、セツノにぃが顔を覗かせた。
今日もとんがってるマスクはけん在だ。
…かっこいい。
「A、ちょっといいか?」
『…どうしたの?セツノにぃ』
えほんを閉じ、たたたっとセツノにぃの足もとに駆け寄る。
下からセツノにぃを見あげると、ひょいっと軽く持ちあげられた。
『…?なにやってるの…?』
首をこてんと傾げると、「いや、ちょっとな…。」とわたしをじろじろ見てきた。
『…セツノにぃ。知ってる?これね、せくはらって言うんだよ』
「どこで覚えたソレ」
急に顔を近づけてきたセツノにぃに、顔をそむけた。
…べつに…?
ざっしだよ。
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あんころ餅 - とても面白いです!!この小説とショタ主の方両方見ました!!両方ともとっても好きです!!これからも頑張ってください。 (2020年1月29日 22時) (レス) id: 0e111988c0 (このIDを非表示/違反報告)
まいこはん - おもろい!!!! (2020年1月20日 21時) (レス) id: d1220536e3 (このIDを非表示/違反報告)
(´・ω・`) - 最&高です!頑張って! (2020年1月20日 16時) (レス) id: 03f6bf06e7 (このIDを非表示/違反報告)
46(プロフ) - とても面白いです!こういう作品大好き(ノ´∀`*)頑張ってください! (2020年1月20日 1時) (レス) id: 06efcbf80c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:イケメンになりたい。 | 作成日時:2020年1月19日 18時