【ＭＨＡ】可愛い後輩だからといってもセクハラされると怒るで。

怒るで。1 ページ1

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春の風が人と人の合間を吹き抜ける、とてもいい日な今日この頃。



すれ違う生徒たちの笑顔を見て、うちも笑顔がこぼれた。

うちだって一応ヒーロー志望や、笑(わろ)てる人がいたら嬉しいよ勿論。









やけども今日も(・・・)いい日になりそうにないなぁ、と空を見上げた。

理由はなんといっても後輩たちにあるに決まっとる。









「後輩たちに理由を押しつけるのやめてや」









って思う人もいると思うけどなぁ、生徒会長の仕事ある言うてんのに私を疲れさせんねんで？

そりゃイヤでも後輩たちが原因やと思うわ。





しゃーなしや、しゃーなし。









「あ、先輩！」









緑のモッサリとした髪が特徴的な彼が、小走りで駆け寄ってきた。



まるでそれは飼い主を見つけた犬のよう。









仕草がとにかく可愛く、弟のような雰囲気を醸し出す彼は、いわゆる可愛い系男子。



つまり、誰からも愛されるような存在や。









「今日もいい足してますね…筋肉のつき方といいフォルムといいまさに僕の理想ださすが生徒会長！やっぱり雄英の生徒会長なだけあって個性の使い方知性身体全て完璧だよ凄いなぁこれが最高峯…！(ブツブツ)」









…やけど、うちを疲れさせる存在でもある。









緑谷くんはとにかくうちの足が好きでなぁ、ジロジロ見てくるんよ。





ほら、今も。

はぁはぁ言っとるよ。それにノンブレスで言っとるけど。

…大丈夫かいな。









せやけど優しーいうちは毎回見逃してるんや。



だって、細かいことは笑(わろ)て許すのが生徒会長の器ってもんやろ？









「先輩！」









目を満天の星空のようにキラキラと輝かせ、上目遣いでうちを見てくる緑谷くんは可愛い。



あまりの可愛さにニヤついてしもてんけど、気にせんといてな。









「なに？」と返すと、緑谷くんはとてもいい笑顔。





そのいい笑顔に寒気がして、腕をさする。



そんな私を心配もせず、緑谷くんは続けた。









「足、触ってもいいですか！？」



『あかんに決まっとるやろ』









するとえぇ、とあからさまに落ち込む緑谷くん。


だけど諦めず、何度も聞いてくる。

それに頭痛がして、目頭を抑えた。









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うちは今日も、



後輩たちに困らせられるみたいや。

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