Doll with a heart (ページ11)

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俺と異変ページ11

side Daiki
最初は色々あった慧との生活も、だいぶ慣れてきた今日この頃。

「有岡くん、彼女出来た？」
「へ？あ、いやいやいや。いませんよ。」

俺の平和な昼食を邪魔してきたのは大学兼バイトの先輩である髙木雄也。ちなみに、今いるのはバイト先である飲食店。

それにしても、彼女出来た？なんて彼女いない歴=年齢の俺に対する嫌味だろうか。

「でも、なんで急に？」
「だって最近弁当多いじゃん。前は菓子パンとかだったのに。」

確かに。弁当も慧が作ってくれるからな。食べられないから味が濃かったりするけど、味見しとけば慧の料理は美味しい。

「…有岡くん？」
「あっ。最近同居人ができて、そいつが作ってくれるんですよ。」
「そっか。すごい美味そう。食べていい？」
「ダメですよ。」
「そんな〜。羨ましいや。」

そんな感じで髙木先輩との会話が終わった。それにしても慧の作った弁当が褒められるなんて、俺も嬉しいな。

・

そんな感じであっという間に夕食の時間。

「って感じで、先輩、慧のことを褒めてたよ。」
「褒め…てた？」
「あぁ。褒めるっていうのは…。」

慧がわからない言葉を説明するのも慣れてきた。おかげで語彙力が上がった気がする。
慧が来てからいいことばかりだ。

「大貴、今日は肉じゃがだよ。テレビで見たんだ。」
「そっか。早く食べよ。」
「うん。」

「「いただきまー…」」

ピンポーン

誰だよ俺と慧の夕食の邪魔した奴。一体誰だ？

そう思いながら俺は玄関のドアを開けた。
そこにいたのは…

「やっほ。数日ぶり♪」

数日前に来たばかりの弟だった。