３１、花があるべき ページ31
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身投げを図ろうとした羽風と
『従兄弟』に気づいた守沢と
何も信じれなくなった瀬名をつれ
教室に戻っている俺。
そして、おまけがもう1人。
｢ちょっと！なんでこいつもいるわけぇ？！｣
｢えぇ、ひどぉい、折角むさ苦しい画面に花を持たせたのに｣
｢一言一言あざといんだよあんたは……！｣
｢いひゃ！いひゃい！ふぇなっちいふぁい！｣
今度は瀬名につままれてる『彼』を見て苦々しい思いになる。
従兄弟とはいえ、顔が俺だから間接的に痛い。
自分でも何言ってるかわかんないんだけど。
｢なんで男の娘なんて存在するの｣
｢あれはかなり異常なやつだけどな｣
俺が言うのもなんだけど。
羽風に返した言葉が
ブーメランとして心に刺さったのが分かる。
｢そーだそーだ！自己紹介忘れてたね！｣
とぼとぼと歩いていると、俺のそっくりさんが
瀬名から逃れて、花柄のスカートを翻し言う。
最早女子としか思えないその立ち振る舞いに
一同が大きなため息をこぼした。
｢私の名前は水川桜咲(みずかわさくら)！
水の川に桜が咲いてるって覚えてねっ、ハート｣
｢『ハート』じゃねぇよ、口でいうな｣
わかりやすいようなボケに突っ込む。
こいつのお陰でツッコミスキルが上がったと言っても過言ではない。
桜咲はいつもこんな感じで、俺とは対象的。
可愛くて綺麗で、愛らしい『男』の桜咲。
頼もしくて勇敢で、男勝りな『女』の俺。
好きなものも概念が、覆るように逆だった。
成長して変わっていくかと思ったけど
俺たちを固定観念で見る奴が多くて
その呪縛から逃れられず、何も変わらなかった。
最悪だと思っていたけど、桜咲がいたから
俺は『俺』として、自信を持っていられた。
桜咲もそうだって、いつだったか聞いたことあった。
だから俺は、あいつに約束したんだ。
『―――――お前の夢は、俺が叶えてやる』
諦めるな、同じ顔した俺がやってやるって。
｢姿が女の子ならアリかな｣
｢私としてはナシかな〜、瀬名っちはどう思う？｣
｢なんで俺に振るの？｣
瀬名や羽風と、楽しそうな桜咲を見て思い出す。
……俺が、今ここにいるから。
だからあいつは、今も生きているんだ。
｢はぁ……チョーうざい｣
｢おつかれさん、妙なとこそっくりだろ｣
｢ほんっと、死ぬほど腹立つ｣
守沢と交代できた瀬名は、腰に手を当てて頭を振る。
少しだけ感傷的になってたから、来てくれて助かった。
こっそり感謝していると、瀬名が急に黙り込んだ。
かと思えば、俺に近づくなり、耳元で囁いた。
｢声、抑えてなよ？｣
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nekosugi - 色んな作品楽しみにしてます！！ (2018年3月29日 18時) (
レス) id: f7266d588f (このIDを非表示/違反報告)
莉緒(プロフ) - nekosugiさん» 是非！よろしくお願いします！ (2018年3月28日 1時) (レス) id: a945d15bb6 (このIDを非表示/違反報告)
nekosugi - 私もせなくん好きですよ！もしよかったら友達になりませんか？ (2018年3月21日 21時) (レス) id: f7266d588f (このIDを非表示/違反報告)
莉緒(プロフ) - nekosugiさん» 私は元真緒くんでしたけど、今は瀬名くんです！ (2018年3月3日 23時) (レス) id: a945d15bb6 (このIDを非表示/違反報告)
nekosugi - 莉緒さんは、あんスタで誰が好きですか？ (2018年3月3日 15時) (レス) id: f7266d588f (このIDを非表示/違反報告)
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