２９、『妹ちゃん』？ ページ29
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｢会えてよかったよ、『お兄ちゃん』｣
天津万欄な微笑みを、俺にこぼす少女。
その逆に、大きなため息をこぼす俺。
周囲のギャラリーは、やっぱりとでも言いたいのか
大きく肩を落として、笑っていた。
普通は微笑ましい光景なんだろうけど
俺にとっちゃ異様な光景でしかない。
それは、俺の正体を知ってる『二人』もそのようだ。
｢感動の再会はいいけど、さっさと離れなよぉ｣
｢まぁまぁ、今くらいはいいんじゃない？｣
瀬名が軽くイラつき気味で言うと、羽風がフォローする。
｢今は、ね。後でちゃんと説明して貰うし｣
俺を睨みつけながらいう。
瀬名は事情知ってるしな……。
しかしマジで厄介なことしてくれた。
こんなんじゃあオレオレ詐欺もいいところだ。
余計な罪悪感ばかり背負わせやがって。
｢何難しい顔してんの〜、怖いよ〜？｣
とぼけたように笑う『少女』。
羽風はニコニコしてるけど、俺は全く笑えない。
可愛いどころか、軽く嘲笑してるようにも取れる。
｢ねぇねぇ妹ちゃん、俺ともお話しない？｣
何を思ったのか手に取るように分かるけど
羽風はこいつの顔を覗き込んで笑った。
｢Aくんからはよく聞いてて、１回会ってみたかったんだ〜｣
｢おまっ……！ばか！余計なこと言うな！｣
｢え〜、ちょっとくらい良くない？｣
いやいや、こいつが『普通』ならいいけど！
こいつの場合は『厄介なこと』しかしないやつだから！
｢……へぇ、『妹に会ってみたかった』のか｣
内心かなり焦っていると、予想に反しない笑みを浮かべる。
引き留めようとするや否や、こいつは俺の腕からするりと離れ
羽風の目の前に立ち、笑顔で言った。
｢羽風薫さん、ですよね！いつもかっこいいなって見てます！｣
｢あははっ、それはそれはありがとう〜｣
｢やっぱり『兄』がお世話になってますし、何より反応が見たかったので｣
｢……ん？なんの？｣
そういった矢先、俺たち全員をぐるっと見渡して
勝ち誇ったようにクスッと笑って見せた。
その立ち振る舞いに、妙な既視感を覚え顔が引き攣る。
｢おい、まさか全部このために｣
｢本当に黙っててくれるなんて思ってなかったけどねー｣
わざとらしっ……！
しかもお前の位置、本当は俺なんだよ！
そんな反論を飲み込んで、黙って『奴』を見つめた。
｢さっき『妹ちゃん』って言いましたよね？
残念ですけど、それは叶わないですよ〜｣
｢えっ、でも現に……｣
羽風の言葉が終わるのを待たず、そいつは告げる。
｢私が『妹』なんて、１回でも言いましたっけ？｣
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おみくじ結果は「末凶」でした！
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nekosugi - 色んな作品楽しみにしてます！！ (2018年3月29日 18時) (
レス) id: f7266d588f (このIDを非表示/違反報告)
莉緒(プロフ) - nekosugiさん» 是非！よろしくお願いします！ (2018年3月28日 1時) (レス) id: a945d15bb6 (このIDを非表示/違反報告)
nekosugi - 私もせなくん好きですよ！もしよかったら友達になりませんか？ (2018年3月21日 21時) (レス) id: f7266d588f (このIDを非表示/違反報告)
莉緒(プロフ) - nekosugiさん» 私は元真緒くんでしたけど、今は瀬名くんです！ (2018年3月3日 23時) (レス) id: a945d15bb6 (このIDを非表示/違反報告)
nekosugi - 莉緒さんは、あんスタで誰が好きですか？ (2018年3月3日 15時) (レス) id: f7266d588f (このIDを非表示/違反報告)
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