１、平和な日常 ページ1
・
｢うーっす｣
声をかけ、教室に入る。
｢あっ、Aくんおはよ〜｣
いつものように速攻で俺に気づく羽風。
｢羽風、お前こっち来んなっていっつも……｣
｢だって女の子みたいに可愛いからさ〜、俺のオアシス〜｣
｢そういうのはあんずにしとけ｣
軽くあしらって、自分の席につく。
鞄を置いた瞬間、昨日の記憶が蘇る。
｢課題やんの忘れてきた｣
｢貴様の場合、また忘れてきた、だろう｣
すぐ横に座って本を読みながら、呆れたように呟く蓮巳。
とりあえず｢うっせー｣とだけ返して考える。
今からさっと終わらせられるけど、ちょっと時間ない。
せめてもう少し早く来てれば……と思うも、後の祭り。
どうしたものか……。
｢ふふっ、僕の見せてあげるから
今のうちに終わらせればいいんじゃないかな｣
頭を掻きながら考えていると、蓮巳の前の席の天祥院が
微笑しながら、机のノートを取りだす。
すぐにその話に飛びつき、天祥院をみた。
｢まじで？！サンキュー！｣
｢英智……お前はまた｣
｢まぁまぁ、今回ばかりはいいじゃないか｣
｢『今回だけ』じゃないから言ってるんだ｣
｢遅刻しなかったんだから許せって、んじゃ借りるな｣
ノートを持って席に座る。
すると、物珍しそうに斎宮が言う。
｢君が机に座って物書きするとはね｣
それに付け加え、明日は雨だとか言いやがる。
俺は斎宮を睨みつけて制する。
その後、廊下で一際うるさい声が聞こえてきた。
｢そう！今日のラッキーカラーが赤だったんだ……☆｣
｢なんでラッキーカラーの話なわけ？！｣
何故かラッキーカラーの話をする二人。
明らかに守沢と瀬名だ。
｢みんな、おはよう！｣
｢守沢は今日もうるせぇな……｣
｢水川、勉強してるのか？！明日は雨か？！｣
｢ほっとけ｣
いまいち噛み合わないような会話をして
ふと、何も言わず席につく瀬名が見える。
｢瀬名〜、せーなー｣
｢うっさいなぁ……、なに｣
｢瀬名、おはよ｣
｢はぁ……、はいはい、おはよぉ、これで満足？｣
｢瀬名は今日もツンケンしてんなぁ｣
｢朝から守沢に捕まってイライラしてるの
あんたこそほっといてくんない？｣
確かに朝から守沢に捕まるとイライラする。
｢いいからさっさと終わらせなよ
間に合わなくても知らないから｣
｢げっ？！やべぇ、今の時間戻んねぇかな｣
｢あんた、とことんアホだよねぇ｣
呆れてる瀬名に、苦笑しながら課題を続ける。
普段と変わらない毎日が、すっげぇ楽しいのに
｢……あと半年、か｣
常に、罪悪感と隣り合わせだ。
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 496人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「あんスタ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
nekosugi - 色んな作品楽しみにしてます！！ (2018年3月29日 18時) (
レス) id: f7266d588f (このIDを非表示/違反報告)
莉緒(プロフ) - nekosugiさん» 是非！よろしくお願いします！ (2018年3月28日 1時) (レス) id: a945d15bb6 (このIDを非表示/違反報告)
nekosugi - 私もせなくん好きですよ！もしよかったら友達になりませんか？ (2018年3月21日 21時) (レス) id: f7266d588f (このIDを非表示/違反報告)
莉緒(プロフ) - nekosugiさん» 私は元真緒くんでしたけど、今は瀬名くんです！ (2018年3月3日 23時) (レス) id: a945d15bb6 (このIDを非表示/違反報告)
nekosugi - 莉緒さんは、あんスタで誰が好きですか？ (2018年3月3日 15時) (レス) id: f7266d588f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
