8日目 ページ8
後ろ手で扉を閉める。
一息吐いて、ある部屋へと足を進める。
消すとはいえ、すぐに問題を起こしてしまうのもどうかと思うので、力ずくというよりも、現実的な阻止をしようと思う。
この国は戦争狂なだけあってか軍力には長けている。
邪魔者が誰であれ、そう簡単に殺されてくれるわけがないのだ。
だったら、私にできることは、あの人の支えとなる人物が私以外いないと錯覚させること。
その為には、厄介な危険人物は抑えておかなければいけない。
「…失礼します」
扉を開けた先には、4人の男性。
その中には、あのショッピと呼ばれた男もいた。
その奥には、トントンと呼ばれる書記長を勤めている音が立っており、そして、その隣には、我が国の総統、グルッペン・フューラーが座っていた。
入隊試験の合格者は集合をかけられていたのだが、この様子だと、遅刻ではないが、1番遅くに来てしまってようだ。
「申し訳ありません、遅れました」
「…早く並んでくれませんかね」
やけに機嫌の悪い書記長。
目の下のクマだけが原因ではなさそうだ。
その証拠に、ショッピを抜いた新米兵士3人が肩を跳ねさせ、驚いたかのような、青ざめた顔をしている。
私だけに向けられた怒りだとすれば、もしかしなくても、先ほどのゾムさんへの対応がマズかったのかもしれない。
流石に、今すぐ解雇はないだろうが、パワハラは怖そうだ。
「まず、入隊おめでとう、見事数々の試験を乗り越え合格したことを、我々も心から嬉しく思っている、さて、早速本題に入るが、君達に希望の部を決めて貰いたい、知ってるとは思うが、我が軍の舞台は大きく分けて3つ、戦闘部隊、情報部隊、医療部隊で構成されている、特例として、幹部と特別特攻部隊の2つがあるが、これらは君達の業績を見た上で、こちらからの推薦とさせて貰うので、あまり深く考えないで欲しい、また、選んで貰った部隊よりも、各自に相応しいと思われる部隊があれば、そちらに移動ということもあるので、それらは理解しておいて欲しい」
総統の、簡潔な説明が終わると、書記長から一枚の紙を渡された。
各部隊への細かな詳細である。
主な3つの部隊は予想通りだが、幹部の説明と特別特攻部隊に、目を引かれた。
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ぱずる(プロフ) - 感動してボロボロ泣きましたwなんと言えばいいのか分かりませんが、とても素敵なお話でした。面白かったです!! (2021年4月30日 1時) (レス) id: 6fda5d1ca9 (このIDを非表示/違反報告)
そういろね(プロフ) - みみみさん» コメントありがとうございます。返信が遅くなってしまい申し訳ありません!書き終えてから少し走り気味だったかもと反省していた部分があったので、好きという言葉をいただけて本当に嬉しいです!他の作品もよろしければ見てやってください。 (2020年3月6日 0時) (レス) id: 3979da825c (このIDを非表示/違反報告)
そういろね(プロフ) - わたあめさん» コメントありがとうございます。返事が遅くなってしまい申し訳ありません!走りが気になってしまった部分もあり少し心残りのある作品だったので、そう言っていただけると嬉しいです!他の作品もよろしければ見てやってください。 (2020年3月6日 0時) (レス) id: 3979da825c (このIDを非表示/違反報告)
みみみ - やっと見つけました! 本当に好きです! (2020年2月16日 17時) (レス) id: a3e96579f7 (このIDを非表示/違反報告)
わたあめ - 初コメ失礼します…?感想っていうか…この話本当に好きです。他のどんな話よりも。本当に。作者さんに尊敬の花束を。 わたあめ(語彙力溶けた) (2019年7月31日 11時) (レス) id: 058dc021e0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:そういろね | 作成日時:2019年4月9日 19時