35.出発準備 ページ38
時間は経過し、一週間後の当日の朝を迎えた。
支度を終えた私は玄関に行き、靴を履く。
私を送りに行く為、學峯もまた玄関にやって来た。
もちろんその後夫は仕事がある為、スーツを着ている。
學峯「襟、曲がってる。」
學峯はしゃがむと、私の服を正す。
これぐらい自分でも出来ると夫に視線を向けたが、却下された。
そこまで私は子どもじゃないんだがな。
因みに今日の服装は、レース付きの白ブラウスに、ピンクのパーカを羽織り、赤い膝上のスカートと下には黒タイツ、ブラウンのスニーカーを履いている。
バックはブラウンウサギのリュック、外に出るので、黒のキャスケットを被る。
學峯「忘れ物はないね?」
『ああ、ちゃんと社会科見学のしおりを見たからな。
ふむ、問題ないぞ。』
律〈そろそろ出発時間になりますよ。〉
スマホの画面に映った律に分かったと伝えて、自宅を後にした。
集合時間より少し早く帝丹小学校に着くと、校庭には既にバスが止まっていた。
そして集合場所となる校舎の前の花壇に向かうと、小林がこっちに向かって手を振っていたので、合流した。
學峯「彼女を宜しくお願いします。」
小林「はい、もちろんです。
若狭先生も居ますから。」
若狭「宜しくね、浅野さん。」
私の背に合わせてしゃがんで挨拶をしてくれた若狭に頷く。
そして私は改めて學峯の方に顔を向けた。
學峯「いいかい、一応確認しておくけど、人混みに行くときは一人にならないように。
必ず先生からは、離れない事。
それと、迷わずブザーは鳴らす。
後……『分かっておる、必ずお前に連絡するだろう?』ああ、そうだね。」
全く、子どもじゃないんだから、それくらい分かっておると言うのに。
いや、今の私は子どもか。
『案ずるな、律も居るしな。
問題ない。』
學峯「帰りは迎えに行くからまた連絡しなさい。」
そう言うと學峯は仕事に向かって行ったのだった。
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翡翠(プロフ) - 更新大変だと思いますが身体に気をつけて頑張ってください (2020年4月17日 7時) (レス) id: 3260124100 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:壱 | 作成日時:2020年1月22日 19時