幼女が求婚されて困ってます！ (ページ34)

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31.情報戦ページ34

降谷side～

仕事着であるグレーのスーツに身を包んだ俺は、ある目的の場所に着ていた。

椚ヶ丘学園。

浅野學峯が作った都内私立の中高一貫校。

ここに来た目的は、死神について知る事と、浅野學峯、浅野A、そして昨日突然現れた浅野Aの許婚を名乗る青年について、知る事だった。

理事長室の扉をノックすると、中から声が掛かったので、入る。

降谷「お久しぶりですね、浅野さん。」

學峯「お久しぶりです、安室さん……いや、今は降谷さんの方ですね。

それで今日は私にどの様な御用件でしょうか？

生憎私も暇ではないので、手短にお願いしたいのですがね……」

入った瞬間から感じたこの部屋の重苦しい空気。

この部屋一帯を占める淀んだ空間は、居心地が悪く、部屋の主である浅野さんは、愛想の良い笑顔を僕に向けてはいるが、その視線は冷たかった。

早くここから逃げ出したい。

思わずそう思ってしまう程、この部屋に居るのが辛かった。

だが、ここで逃げてしまえば、情報は手に入らない為、意を決して僕は浅野さんに話し掛けた。

降谷「“死神”についてご存知ですよね？

殺せんせーの事だと聞いたんですが、それについて詳しい事を知りたくて来ました。

それと、貴方方の正体についてもです。」

學峯「殺せんせーが死神……もし仮にそうだったとして、貴方は死神と言う存在をどう認識していますか？」

安室「どうって……死神は殺し屋で危険な存在です。

捕まえなければならない。」

學峯「では、貴方方の調べで今現在に至るまでの日本国内外で起きた未解決事件の中で、死神が関係していたと思われるものはありましたか？」

そう言われれば、まだ調査の途中段階ではっきりした事は分からないが、死神の名が聞かれる様な事件はない。

降谷「調べている途中ですので、まだ…「死神が関係する事件なんてありませんよ。」えっ……？」

そう断言する浅野さんは、自信があるように見えた。