幼女が求婚されて困ってます！ (ページ35)

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32.触れられたくない事ページ35

降谷side～

學峯「貴方は人から、死神と言う存在を聞いたんですよね？

その話しが正しいと確認はしたんですか？

まさか、確証もなしに闇雲に探すなんて事を、プロである貴方方がするとは思えませんがね……」

降谷「そ、それは……」

実際ヒロの言っていた事や、保護したキュラソー、アイリッシュからも証言はとれている。

皆口を揃えて、Ｆから聞いたといっていた。

學峯「まあ、死神の事については、私も詳しい事は知りません。

知っているのは、殺せんせーだけですから。

ただ、彼が今どこに居るかは、私も知らないんですよ。」

降谷「それって行方が分からないと？」

學峯「ええ。

ですが彼の事ですからね、ふらっと消えては突然戻って来る人です。

多分その内帰って来ますよ。」

降谷「ありがとうございます。

でも、気にはならないんですか？

殺せんせーがどこに向かったのか。

それに、浅野さんには律さんと言う人工知能があるじゃないですか。

その気になれば、殺せんせーを探す事なんて、朝飯前の様に感じますけどね。」

學峯「律さんにだって、限界はありますよ。

殺せんせーは、スマホを持たずに出かけていますから。」

降谷「えっ……？」

連絡手段を持たずに出かけた？

行き先不明？

それなのに何故、浅野さんは冷静でいられるんだ？

降谷「貴方にとって殺せんせーは、仲間じゃなかったんですか？」

學峯「仲間ですよ。

ですから、信頼しています。

彼がその内帰って来るとね。」

その言葉がどこか力強いものに感じた。

きっと言葉では言い表せないが、それだけ浅野さんは殺せんせーを信頼しているのだろう。

學峯「で、話しは終わりですか？」

まだ目的を達成出来ていない以上、ここで退くわけにはいかない。

そう思い、次の話題へ振る事にした。

降谷「まだ……貴方方の事を聞いてません。

それに、昨日突然現れたAさんの許婚を名乗る青年に出会いました。

彼は何者ですか？」

學峯「ああ、あれの事ですか……」

そう呟いた浅野さんは嫌そうな表情をする。

やっぱり許婚だから、敵視しているのだろうか？

浅野さんが、“あれ”呼ばわりしているわけだし。

しかも、彼の話しに入った途端部屋の温度が急激に下がった様な気がした。