幼女が求婚されて困ってます！ (ページ23)

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21.夫婦の話しページ23

約束通り、學峯と二人っきりで話をする事になった私は、夫を部屋に招き入れた。

『全く、学秀ともう少し仲良くしろ。

お前の息子だろうに。』

學峯「分かってはいるさ。」

ベッドに座った私の隣に、夫もまた腰掛ける。

『で、私に話とは何だ？』

學峯「学秀がどうやってここまで来たのか気にならないのかい？」

夫は私と二人になると決まって息子のことをちゃんと名前で呼ぶ。

前に理由を聞いたら、今更名前で呼ぶのが恥ずかしいとか吐かしておったな。

今まであまり父親じみた事をして来なかった所為もあるかもしれぬが、大の大人が恥ずかしいなどと……

意外と可愛いと思ったのは、私だけの内緒にしておく。

『確かにそのことは気になるが、無理に聞く必要もないだろう？』

學峯「君は昔から、学秀を甘やかし過ぎてやしないか？」

『当然だ、息子に酷く当たる母親なんて嫌だからな。』

學峯「そこは君の良いところでもあり、悪い所でもあるが……

あまり甘やかし過ぎるのは良くないよ。

学秀が腑抜けになったら、困る。」

『全く昔からお前は心配性だな。

案ずるな、お前と私の息子なんだぞ。

腑抜けどころか、立派に育っておるわ。』

學峯「立派ね……だと良いんだが。」

そう言って微笑む夫は正に父親の顔をしていた。

もう少しそう言う姿を息子の前で出して欲しいのだが、それが学秀の前に現れると難しいらしい。

どこが難しいのかと問いたくなるが。

『少なくとも、自称神が関わっているのは考えられるだろう？

律と話していたんだが、お前はどうだ？』

學峯「私も君達と同意見だよ。

現れ方にしても、意図的に思えるしね。」

『ん？

どう言うことだ？』

學峯「殺せんせーがいなくなってから、学秀が現れただろう？

何か、タイミングが良過ぎやしないか？」

『確かに言われてみればな。

だが、考え過ぎじゃないのか？』

學峯「そうかもしれないが、でも何かある様な気がしてね。」

そう言うと、夫はそろそろ戻ると言って私に顔を寄せると頬に口付けを落とした。