幼女が求婚されて困ってます！ (ページ15)

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13.内に秘めたものページ15

『あの、学秀…そろそろ、下ろして。』

学秀「ああ、ごめんね母さん。

でも、もう少しだけこのままで良いよね。」

息子に抱き抱えられてるなんて……母として嬉しいのか、それで良いのかと複雑な心境になった。

学秀「ねぇ、母さん……聞かないの？」

不意に立ち止まった息子は、私を抱きしめる力を強めた。

『聞くって何を？』

言われなくても分かってる。

息子が何を言いたいのか。

どうやって息子がここまで来たのか、何で私に会う事が出来たのか。

聞きたい事は沢山ある。

だが……

『良いのよ、無理に話さなくて。

でも、いつかは話してくれる？』

そう聞けば、息子は頷いた。

学秀「ありがとう、母さん。

母さんはいつでも、僕の理解者だった。」

『学秀……』

手を伸ばして、息子の頬に手で触れる。

『だって、私の子なんだもの。

どんな貴方でも、私はずっと学秀の味方よ。』

学秀「ありがとう。

そろそろ帰ろうか、母さん。」

『そうね、帰りましょう。』

どんな形であれ、今はただ単にこの出会いを素直に喜びたい。

私はそう思った。

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学秀side～

見た目が子供になっても、母さんは母さんのままだった。

何も変わらない。

ずっと僕を見守ってくれていた母さんのまま。

ここに来て、母さんに会えて良かったと思う。

僕が必ずこの人を救う。

絶対にだ。

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あの日から一年が過ぎた。

あいつ父親のおかげで、僕は十分一人でも生活出来ていた。

高校に上がってからは手下…いや友達が心の支えになっていたし、学校も元は父が作った場所なので、僕はかなり教職員から優遇されていたわけだし、僕の境遇に同情して大人達を上手く支配出来た。

金にも困る事なく、小さい頃から父の教育のおかげで株取引で稼げるし、そもそも父が積み立てをしていたから、何の心配もない。

そんな矢先、そいつは現れたのだった。