幼女が求婚されて困ってます！ (ページ21)

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19.父親の苦労ページ21

學峯side～

學峯「私は無駄な事はしない主義なんだよ。」

学秀「ではあの椚ヶ丘学園は、理に敵っていると？」

學峯「そうだよ。」

学秀「なるほど、貴方の考えが良く分かりました。

つまりあの学校は、目印なんですよね。

貴方の協力者を探す為の物。

何処にいるか分からない誰かに、自分はここに居ると伝える為に。」

昔から、変に勘の鋭い子だとは思っていた。

前世でE組の秘密を暴こうと、私に揺すりを掛けて来た日の事を思い出す。

学秀「黙っていると言う事は、図星ですか？」

學峯「嗚呼、正にその通りだよ。

だが、それがどうかしたのかい？」

学秀「では、他の協力者は誰ですか？」

ここで私はある疑問が湧いた。

何故そんな事を聞くのかと。

もし仮に息子が自称神の手に寄ってここに来たのであれば、最初から全てを知っていてもおかしくはない筈だ。

それなのに何故、知っている事をあえて聞く必要があるのか。

考えられる理由は二つ。

一つ目は、知り得た情報が本当に正しいものであるのか、確認したいから。

二つ目は、知っている情報からさらに追加されていないか、知りたいから。

私はそこでふと、これまで力を貸してくれた彼らの顔が脳裏を過った。

學峯「君が知ってどうする？

それをネタに私を支配する気かい？」

学秀「いえいえ、僕はただ知りたいのです。

貴方と母さんに協力していた者達が誰なのか……」

律〈あの～そろそろその位にしておいた方が、よろしいかと……〉

どうやら私達の様子を見ていた律さんが、声を掛けてくれた様だ。

彼女の登場は、丁度良いタイミングだった。

流石と言うべきか。

助かった。