出来妹×駄目妹！【暗殺教室】

兄の気持ち ページ17

学秀side




それからAは家に帰って来なかった。





携帯を家に置き去りにしていた所為か、僕はAに連絡出来る手段がなかった。







Aがいなくなってから、もう三日は経つと言うのに。







学校では表向き、体調が悪いことにはなっているからいいが、流石にこれ以上は誤魔化しきれない。




まあ、トップがあの人なわけだから、その気になれば上手く大ごとにはさせないだろうけど。





でも、もし何か事件に巻き込まれているんじゃないかと考えてしまう。







「A、どこに行ったんだよ……」








あの人は……父さんは特に何もしない。



Aを探そうともしない。




それが余計に腹が立つ。




そこまで血も涙も無い人間だったとは……



妹だけには違うと思っていた。






僕と父の中は冷め切っていて、お互いに必要以上の関わりはしない。




だが、妹だけは違ったのだ。




僕も父さんも。





でも、結局弱いと分かればあの人は切り捨てるのだと、分かった。



家族でも容赦なく。







A、帰って来てくれ。


僕が守るから。





居なくなった妹の部屋を眺めて、僕は自室に戻った。





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そして当のAはというと





土間家



「うまるお姉ちゃんが学校に行っている間のネトゲーは完璧だね。

うんうん、レアキャラもきたし。

必要な装備も整えたぁ！！




あっ、そろそろ12時だ。

今日の昼のガチャの時間だぁ〜」



土間家で絶賛干物生活。


時々近くのコンビニに行っては必要食料(主にお菓子！)をゲットしていた。




「いやあ〜、財布だけは持って来ておいて良かったねぇ。


うんうん。

自分の買いたいお菓子を買って、もう

ウハウハだよ！」





そんなぐーたらな毎日を過ごしていた。




「でも、唯一の心残りと言えば、翼キュンに会えないこと……



はぁ……翼キュン……」





乙ゲーは、家だしなぁ。






「まあ、でも。


寂しくないもん！！」





とまあ、一人を満喫中なのでした。

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