紺の続き。byミラ ページ5
バタン、と突然大きな音がして、びくりと肩が跳ねた
不用意にビクついた手に筆箱が当たって、がらん、がしゃん、と。
開きっぱなしにしていたファスナーの隙間から色んなものが溢れ落ちる
マーカー、定規、シャープペンシルの芯入れ、色ペン。
小さなペンケースをぱんぱんに膨らませるそれは本当に色とりどりで、ついつい手を伸ばしてしまう私の悪い癖だと何時も知らされるのだけれど
ころん、と1つ。
緩く楕円を描いて転がったボールペンの先に、大きく肩を上下させる影がいた。
誰かなど聞くまでもないけれど、そう、聞くまでもないからこそ、問うべきはそこだったのかもしれない。
ひゅっ、と、どちらのものかも知れない咽から音が漏れる
「…………紺……?……、どう、したの…?」
ぜえっ、と響いた呼吸に呑まれた声は頭の中を変に空回っては、絡み付いて染みていく。
ちりちりと胸の奥を逆撫でする冷たさが、嫌に喉を渇かせて
こくりと、唾を飲み込んだ
「…ミラッ…!!…、っ、リナ、…リナがッ…!!!!」
それ以上が続かない。
続かないでいてほしいと、そう願うかのような予感が。
ねえ、ほら。
それでも、目の前の人物にあったのは他の何物でもなく、何者でもなく。
行かなくちゃ、そんな思考が何処かで霞んでは震える足を踏み出す。
何時もは表情の少ない君だけど、ああなんで?珍しいね。
今すごく、泣きそうな顔してる。
至極幸せで曖昧な言葉をぐるりと巡らせた瞼の奥に映ったその人から発せられた論、論、論。
決定論か運命論か。はたまた倫か。
ただ、頭よりも心臓にざくりと突き刺さったそんな話は私を全力疾走させるには充分事足りていて。
…ねえお願いだよ。
―何度もけつまづいた道に目的地はないけれど
お願いだからね。
そんな悲しいことはどうか言わないでいて。しないでいて。
―それでも、掴まなきゃいけない手が、あるのでしょう?
自分の命を捨ててあげないで。
―私にしか掴めない手が、あるのでしょう。
だからね。お願い。
「―――行っちゃわないで、リナ。」
どうか、一人で泣かないで。
***
すいません物凄いお久し振りですミラの中の人です(約1年ぶり)
久々に見に来たら完璧に私が書かねばならないターンでして本当に申し訳なくなったので突然でしたが好き勝手やらせて頂きました…!!ごめんなさい!!本当にすいません!!
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凛(プロフ) - 黒狐さん» おひさ! (2014年11月1日 0時) (レス) id: ca9d9a540e (このIDを非表示/違反報告)
黒狐(プロフ) - おひさ〜 覚えてますか? (2014年10月31日 18時) (レス) id: aa3c1a0af8 (このIDを非表示/違反報告)
シノガミ サノ(プロフ) - 意味不意味不意味不意味不(ry (2014年10月6日 22時) (レス) id: ce0daee530 (このIDを非表示/違反報告)
シノガミ サノ(プロフ) - おひさー僕も更新してくる (2014年10月6日 22時) (レス) id: ce0daee530 (このIDを非表示/違反報告)
凛(プロフ) - *LERELUA*さん» 更新したよー! (2014年10月6日 19時) (レス) id: ca9d9a540e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:非公式メカクシ団 x他3人 | 作者ホームページ:
作成日時:2014年2月18日 23時