休学復帰のくのたま先輩【RKRN】

○ ページ32

『…かわいいいいぃぃぃぃい！！！！！』

「「は？？」」

『そう！私は五年生に甘えて欲しかったのよねー！』



さっきまでの冷めた顔が嘘のように、いつものAに戻る。

五年生たちも何が何だか分からない表情をしてぴょんぴょん跳ね飛ぶAをみる。



『いやーあんた達も成長して自分から甘えてくることなんてなかったじゃん？試したかったのよ〜』

勘右衛門「た、試すって！」

『私も寂しかったのよ〜。それにね、あんた達も十四で年頃の男の子でしょ？私がグイグイいっても嫌がられるかなーって……』



苦笑いするA。

半分は自分の為だったが、もう半分は五年生達の気持ちを考えての行動だったらしい。



雷蔵「A先輩考えすぎです」

三郎「私達が先輩のこと嫌うわけないでしょう？昔からよくしていただいてるのに」

『そお？じゃあみんなは私の事好き？』

「「「「「……」」」」」




何故か一斉に黙ってしまう五年生達。

年頃の男の子なので、好きという意味を違う方の好きで捉えたのだろうか顔を真っ赤にしている。




『……やっぱり嫌い？』

八左ヱ門「違います違います！いやーーーなんて言うか……」

兵助「お、俺達は先輩のことを尊敬しているんです！」

『ふーん』




あまり納得いかないような言い方だが、細かいことは気にしない精神になってしまったAなのでこの話は直ぐに終わった。




『んじゃ、お菓子食べよっか』

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