vampire boy？3【黄 / ヤンデレ】

・ ページ9

ﾊﾞｼﾝｯ







『ッ…』







何をするかと思えば頬を弾かれた。

吸血鬼の力のせいなのかとても強い力で弾かれた為、結構の距離に飛ばされた。

尻もちを着いてしまったので立ち上がろうと手を立てると、べちゃと手に何かがついた感触。

手を見るとメイドさん達のであろうと思われる血。

何故か怖くなり手も震え出した。







さとみ「オレはなぁ、オレに従わないヤツが大っ嫌いなんだよ」






いつの間にか私の目の前にしゃがみ込むさとみ先輩。






さとみ「人間を見てると、むしゃくしゃする」

『じゃ、じゃあなぜ私を狙う！』

さとみ「あ？お前は神崎の人間だからな。血が必要なんだよ」

『やっぱり血が狙いだったのね…！』

さとみ「じゃなきゃ、あの学園にも乗り込んでないだろ？」






ニコと笑うさとみ先輩がただただ恐ろしく思えた。

逃げなきゃ…逃げなきゃ…と心に言い聞かせると身体が動いてくれない。

どうして…！どうして動かないの…！？







さとみ「あれ？動かない感じ？なら好都合」

『やっ！触らないで！』









ﾋｭﾝ








念の為に、と持ち歩いていたナイフを振り向ける。

あの時、私が自身を指した時に使った小型ナイフだ。

勝てるとは思わないけど、少しは逃げれるはず。









さとみ「…許さねぇ」















さとみ「お前をッ…絶対に許さねぇッ！！！！！」









怒り狂ったように暴れ始めるさとみ先輩。

かなりの殺意を感じるが、きっと特別な血を持つ私を簡単に殺しはしないだろう。

それをいいように行動しなきゃ。

・→←・

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す